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「……誰だよ」

地面に伏せてた目が私の方に向く。

「私は舞原A。君は?」

「……中原中也」

律儀に名前を教えてくれた。

「中也くん、でいいのかな」

「別になんでもいい」

さっきまで私を見ていた目はふいっとまた地面に戻る。

「家は?傘はないの?親とか心配してるんじゃない?」

「住んでる所は一応ある。1人で考えたい事があったからここに居るだけだ。傘なんて持ってねえし、……親なんてものもいねえ」

「……そっか。なんか初めて会うのにこんなに聞いてごめん」

「いや、気にしてねえよ」

そういって彼はベンチから腰を上げて立ち上がった。

「もう今日は帰るよ。Aだったよな」

「うん。……帰るの?じゃあこれもって!」

「あ?うおっ!」

ずいっと傘を彼に持たせて急いで自分が来てた薄い茶色のコートを脱ぐ。

「そんな濡れた身体だと風邪引くから、これ羽織って帰りなさい!傘もあげるから」

と言って彼の背中からコートをかける。

「はあ?でも手前が濡れるじゃねえか」

「私の家ここから5分くらいだから走れば濡れないし大丈夫。じゃあ、お家に帰ったらすぐお風呂入って身体暖めるんだよ!わかった?」

「お、おう……」

しどろもどろになる彼を無視し、

「じゃあ私は帰るね。ばいばい」

そう言って彼に手を振り、小走りで家に帰った。





「……なんだあの女」

ボソリと呟いて自身にかけられた茶色のコートと傘を見る。

冷えた身体が次第に暖かくなっていく気がした。

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伍-フュンフ-(プロフ) - 楓さん» ほんとドンマイですね。ありがとうございます!そう言われると嬉しいです!頑張ります! (2019年5月26日 23時) (レス) id: edb6879135 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - …異能掛けた奴ドンマイ、(-∧-)南無三 お話が面白くて好きです、更新楽しみにしてます!頑張ってください。( 'д')b (2019年5月26日 23時) (レス) id: f67163c875 (このIDを非表示/違反報告)
伍-フュンフ-(プロフ) - さらさん» 格好良くなってたなら良かったです!もう少しで22歳の中也くんになりますので、楽しみにしててください! (2019年5月26日 22時) (レス) id: edb6879135 (このIDを非表示/違反報告)
さら - はじめまして!!15歳の中也くん格好よすぎです!!更新いつも楽しみにしてます!!頑張って下さい!! (2019年5月26日 22時) (レス) id: 8178d9f7d8 (このIDを非表示/違反報告)
伍-フュンフ-(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます!!頑張らせていただきますね! (2019年5月23日 10時) (レス) id: edb6879135 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:伍-フュンフ- | 作成日時:2019年5月9日 10時

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