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結局家に帰ることができたのは次の日の夜だった。

迷った挙句、俺はAの家に行くことにした。

あの異能者を始末したのはいいが、記憶が戻ったか未だに確認することはしていない。

思わず鍵を握る手が震えてしまう。

だが、いつまでも玄関に佇む訳にもいかず、意を決して鍵を回し、扉を開けた。

「……只今」

玄関が開いた音で気付いたのかこちらに近付いてくる足音が聞こえ、思わず身を固めてしまう。

そしてAがこちらにきょとんとした顔を見せた。

「……A?」

「あれっ、中也くん今日来るって言ってたっけ?お帰りなさい」

微笑むその姿はいつも通りで思わずほっと息をはいた。

「あがらないの?」

ずっと玄関に立ち尽くす俺を見てそう告げる。

それを聞いて靴を脱ぎ、家の中に上がった。

俺はソファーに座って、Aは俺に飲み物でもと台所に行こうとしたところを引き止めて隣に座らす。

そして膝に頭を乗せた。

帰って早々に俺が甘えるものだから最初はびっくりしていたが、次第にゆっくり髪を撫でてきて、それが心地よくて目を瞑る。

「俺のこと覚えてるか?」

「え?うん、勿論?」

「なんでもいいから俺の事、知ってること全部言ってくれよ」

「どうしたの急に。別にいいけど」

うーんと俺の頭を撫でていない方の手を顎に当てて考え込み、そして指折りで言い出した。

「中也くんはポートマフィアに入ってて、5歳下で、とっても真面目で、マフィアとは思えないくらい優しくて、でもちょっと口は悪くて、大人びてるけど治くんの前だと喧嘩しかしない子供らしいところもあって____」

まだまだ続くAが知ってる俺のこと。

どうやら異能はちゃんと解けていたようで、安心する。

Aはそこで指折りで数えるのをやめて、全部言ったら朝になるかもしれないやと笑う。

「ほんとはまだまだあるけど、最後にこれだけ」

すると照れたように笑う。

「中也くんは私の好きな人です」

やっぱり恥ずかしいと手で顔を覆った。

よく見れば耳まで赤くなっている。

それがとても愛おしくて自分まで照れてしまう。

「俺も、Aが俺の好きな人だ」

そう言えば2人して笑い合ったのであった。

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伍-フュンフ-(プロフ) - 楓さん» ほんとドンマイですね。ありがとうございます!そう言われると嬉しいです!頑張ります! (2019年5月26日 23時) (レス) id: edb6879135 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - …異能掛けた奴ドンマイ、(-∧-)南無三 お話が面白くて好きです、更新楽しみにしてます!頑張ってください。( 'д')b (2019年5月26日 23時) (レス) id: f67163c875 (このIDを非表示/違反報告)
伍-フュンフ-(プロフ) - さらさん» 格好良くなってたなら良かったです!もう少しで22歳の中也くんになりますので、楽しみにしててください! (2019年5月26日 22時) (レス) id: edb6879135 (このIDを非表示/違反報告)
さら - はじめまして!!15歳の中也くん格好よすぎです!!更新いつも楽しみにしてます!!頑張って下さい!! (2019年5月26日 22時) (レス) id: 8178d9f7d8 (このIDを非表示/違反報告)
伍-フュンフ-(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます!!頑張らせていただきますね! (2019年5月23日 10時) (レス) id: edb6879135 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:伍-フュンフ- | 作成日時:2019年5月9日 10時

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