偉いさん、条件 ページ15
Aと警察官たちの攻防戦。言葉だけで繰り広げられるそのやり取りは一見冷静さを兼ね揃えたように感じるが、言葉の裏にはしっかりとした棘の意味合いが含まれており、そう穏やかなものではなかった。
そして、先に折れたのは、
「…はあ…わかった。わかりました」
警察だった。
両手をひらひらと動かしながらひとりの警察官が「上の者を呼んでくる」といって席を立った。
周りの警察官からは止めるような声が聞こえたが、
「彼の言う「もしも」が本当に起こるのだとしたら、聞かないより聞いた方がいい」
…と言ったのだ。Aの言葉を、少しは信用した第一人だ。
そんな警察官は出ていこうとするその扉の前で一度顔だけを振り返り、Aの顔を見た。
「…言うが、君。もしも何もなかった場合、公務執行妨害で、」
『存じておりますよ。覚悟の上での行動です』
「ご心配なく」とにっこりと余裕の笑みを浮かべた。
「どうも、はじめまして。中学生の君。」
『…これはどうも！
初めまして。霧矢漸と申します』
座っていた椅子から立ち上がり、敬礼をするA。
「さて、わたしを呼んだ、理由をお聞かせ願おうか？」
流石役職。聞く言葉に威圧感がある。
しかし、それに対して痛くも痒くもないのが。Aである。
『僕なら、ここ10年間にあった未解決な事件を全て解決することができます。
ああ、なんでしたらもっと昔の事件内容を持ってきても構いませんよ。
信じられないようでしたら手奈良市に一つ事件を僕にお見せください。
もし、それで解決したならば、僕からいくつか条件を出させていただきますが』
「内容は？」
その言葉を待っていました、と言わんばかりに笑みを深くしたA。
人差し指を立て、
『ひとつ。
僕を特例として警視庁で扱っている犯罪調査に加えていただきたい。勿論結果が出なかった場合、どのような処分も受けましょう。
ただし、しっかりと給料は労働した分、頂きます。昇格も必要だと感じたならば申請させていただきます』
中指を足して、
『ふたつ。
生活支援。住む家、生きるために必要なお金を用意して頂きたい。
…ああ、お金に関しては給料が出る前の最初の一か月だけの支援で結構です』
そして最後、
Aは薬指を立てて
『みっつ。
副業は認めること。
僕がここまでするのはいろんな機関にコネを作りたいんですよ。今後の、「もしも」の為に。ね？』
…本音出てるよ？？
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リートゥ(プロフ) - 歌好きさん» いぇあ！！ちゃんと下調べしてありますぜ旦那！ あと、過去のことはお忘れください！！！はい！ちっさいことは気にしない、それわかちこわかちこー！(ネタが古すぎて伝わるかわからん案件) (2022年1月29日 9時) (
レス) @page50 id: 757a32c185 (このIDを非表示/違反報告)
歌好き - 高認は16歳以上じゃないと取れないって知ってたからどうするのかと思ってたら…流石リートゥ様！ (2022年1月29日 8時) (レス) @page50 id: 00c8f67c14 (このIDを非表示/違反報告)
散香 - 何周しても面白いなぁ、この作品。設定が完全に好みすぎて3日に一度は一周している気がするのでありますっ！(これ言っていい雰囲気なのか？) (2022年1月29日 2時) (レス) id: 5e2264f03f (このIDを非表示/違反報告)
リートゥ(プロフ) - れいんさん» よくわかってるじゃないか！！！！！(主に自分のせいだろ何言ってんだ) (2022年1月27日 13時) (レス) @page48 id: 67a61c7ed2 (このIDを非表示/違反報告)
歌好き - れいんさん» よく分かっているじゃないか。君のおかげで一部の人間が救われたよ。←←←←（すみませんすみませんすみませんすみません） (2022年1月27日 11時) (レス) @page48 id: 00c8f67c14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リートゥ | 作成日時：2021年12月18日 19時
