天界からの救世主17【呪術廻戦】

五条、扉の破壊() ページ33

ガバッ、と効果音が付きそうな勢いで五条は起き上がった。
周りを見渡すが、あの人の姿はなく、高専を飛び出したのにも関わらず今は何故か見慣れた高専の医務室に居る。


五「は、？なんだよ、これ」


急いでベッドから這い出て教室へと走る。
本当にここが現実だとしたら教室に硝子と傑が居るはずだ、と。そう思って。


扉が壊れるんばかりに力強く教室の扉を開けた。勢い余って跳ね返ってくる扉なんか、もう知らん。

バンッ！！！！！！！！！･･･････と大きな音を上げたそれに驚いた夏油、家入、そして夜蛾。目を丸くしてこちらを向く彼らはどう見ても本物だった。



五「…どういうことだよ、」

夜「悟！どこに行っていたんだ！いきなり飛び出したかと思ったら今帰ってきて、次は教室の扉を壊しただと！！」


目の前では夜蛾が彼に説教を始めたが、五条はそんな説教は右から左。いや、別に左から右でもいいけど。
五条は理解できていなかった。


五「(あいつは、どうやって俺をここに連れてきたんだ。)」


夜蛾や夏油、硝子の様子からするに、ここ(高専)に戻ってきたのは今だと思っている。おそらく、五条が出て行ったとき、遠ざかる呪力を感じていただろう。五条の呪力をそう感じていたのであれば帰ってきたときも同様に感知するはず。

しかし、医務室で目を覚ました五条を夜蛾は「今帰ってきて」と言っていた。つまりこの高専に帰ってきたときに五条の呪力を感知していなかった…

もっと考えればその違和感をこの教室に居る全員が感じることがないという事だ。





五「…俺の術式が通用しなかった…術式を消すのが彼奴の術式なのか？だが体術も俺より上…」

夏「悟？なに1人でﾌﾞﾂﾌﾞﾂ言っているんだい？さっきの説教の時も心ここにあらず、って感じだったけど」

五「傑……＿＿＿＿＿＿＿＿いや、なんでもねぇ」


五条はあの人物の事を、話さなかった。


五「……」


((((『残念ながら"最強は無敵には勝てない"』))))



五「……"無敵"…」

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