天界からの救世主＿＿＿異色な孤独龍の追憶【あとがき】

よし。どうやら ページ15

『…よし【クリーンリネス】』


零が世話しなかった羅衣の汗だくの身体を魔法で綺麗にすると頭に手を置いた。
…疲労による熱もなし、呼吸も正常だし、深い眠りに入っているので何も問題ない。


『あとで羅衣のプライベートの部屋作らなきゃな…』


一応、Aたちは自身のプライベート用個室を保持している。
かなり稀にしかないが、仕事が無かったり、完全療養の時に使用する…あとは態々寝に帰ったりするとき等々。

ここは一応天界本部の敷地内なので仕事用の個室。
一応天界本部一般部下という立場ではあるが、後に昇格する予定があるので、他の一般部下とはちょっと待遇を変えさせてもらっている。

…昇格は確定しているのに態々その時になってから用意するのは面倒だし…。

Aは明日羅衣が使う用の服を取り出して彼の横に配置。
天界人に食事はいらないが、一応簡単に口に運べるものを作っておこう。予想をするに彼は明日寝坊をするだろうから。


さて、世話焼きはこれくらいにしておいて…。

此処に長居をしていたらふと起きた時に敵だと思われて攻撃されるかもしれない。
Aはそっと部屋を出た。俺も明日仕事始めは早いし(いつもの事)、仕事はほどほどにしておこうかな…。

一度家に帰ったように見せるために進んだ廊下とは反対方向へ。その方向は自分の執務室がある方だ。



どうやらA休む気が無いらしい。

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