ベルト、３回 ページ35
承諾を得た亜央はありとあらゆる場所から武器固定用のベルトを出して、ほぼすべての武器を身に纏った。その強欲ぶりにAも零も開いた口が塞がらなかった。まじか。
『…ま、まあお前の私物だしな…。帰ったら部屋も作ってやるからそこに保管しておけ』
亜「…へや」
『地下生活は終わりだ。部屋で過ごしてもらう。地下に繋げた厭界軍部の上層部には本格的に尋問をさせてもらうからな。耳障りだろ』
零「帰るぞ〜〜〜」
零のその一言で帰ることになった三人。
部屋を出る直前にAはふと気になったことがあるような素振りを見せたが出口で騒ぐ声が聞こえたため意識は逸らされた。
…どうやら一度Aが来た時に出口で足場がいきなり亡くなったような感覚がしたあのトラップ(誤解)に引っ掛かったらしい。
零「天界長！！近孔司馬が悪いのなら事前に報告してください！」
亜「おい！！早くどけ！！重い！！！」
零「あｧ！？？？」
『喧嘩するなよ全く…』
零と亜央が重なり合って階段から落ちている図はとても面白い(クズ)
ひとしきり笑った後、本丸の内部を練り歩くように探索しながら外へと向かう。
『…そういや、亜央は「天下さま」と会った事あるんだよな』
亜「ﾋﾞｸｯ」
『…なんか悪い』
亜「いやいい。いつまでも忘れられない…いや忘れないようにしているのは俺だから…。
天下さまには今まで3回会った。あいつがスパイだと分かった日、殺された日、そして…この前の戦争前に」
零「…結構近い日に会ってたんだな」
亜「天下さまは俺に二度と失敗はしないように言った。だが俺の存在を邪魔だと思っていた上層部たちが俺を地下牢に入れて今回の戦争に参加させないようにした…。失敗したら俺は殺されるからな。その結果俺は行きて、あいつらは死んだが」
零「まっ、この世、何があるかわからねぇからなぁ！」
亜「なんでそんなに嬉しそうなんだ」
『……』
最後に会ったのはあの戦争前…。かなり近くまでここにいたのか。だけどそれ以降情報はない。戦争直前に出ていった…ここら辺はあの地下牢の奴らに聞けば分かるだろう。どうせ行き先は知らないんだろうから行方は諦める方向で…。
『…(あとはコレの使い道…だな)』
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作者名：リートゥ | 作成日時：2023年12月15日 17時
