天界からの救世主35＿＿＿異色な孤独龍の追憶【オリジナル】【過去編】 (ページ4)

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アレ、半信半疑ページ4

零「天界長、アレを地下牢に入れて良かったんですか」

『あ？』

地下牢を出た後、前を歩くAを追いかけるような構図で零は彼に聞いた。

零「あ？って…。あいつは今までも地下牢に居たんです。ここでも地下牢に入れられると思い込んでいたら心から移籍してはくれませんよ」

零が危惧することも分かる。
彼に「どこも同じ」なんて思われたら心は開いてはくれない、

Aは少し顔だけ振り向いて、零を見ると、廊下の天井の隅を見て、何事もなかったように前に視線を戻した。

零「天界長！」

『分かってるって…。

別にずっと地下には入れないさ。
アイツはこれまで地下牢に居たんだろ？きっと仕事以外で屋内に入るのは折檻されるために地下牢か、命令を聞く為、報告するため。多分それくらいだ。

潜入していて思った。あいつは屋内には入らない。
きっと折檻されている時、自室だと思ってんじゃねえのか。…知らないが。

一旦思考を止めようと思ってな。いきなり光ある部屋に入れたらあからさまかもしれない。徐々に慣れてもらおうって心算さ』

零「ええ…」

それ、本当に上手く行くんですか。

半信半疑…というか疑いしかない行動に零は顔を顰めた。