天界からの救世主35＿＿＿異色な孤独龍の追憶【オリジナル】【過去編】 (ページ16)

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天界長～、鑑定ページ16

零「天界長～」

『…ノックしろ』

亜「…。」

ゆ、緩すぎる…。
厭界軍部じゃあり得ない情景。亜央は何故か居心地が悪く感じた。

零「かくがくしかじかなので、お願いします」

『なるほどな』

亜「通じんのかよ！」

ハッ！！

亜「くそ……」

『ニヤニヤ』

零「ニヨニヨ」

おっとこれは…。
まあ何がともあれ、亜央はあれよあれよという間に黒いローブを引っぺがされ、次Aを視界に入れた時には彼の片手には重り付きの鎖がぶら下がっているところだった。
もう片方の手には亜央の腰を縛り付けていた鉄輪がある。黒ずんで、傷だらけで、所々赤黒い酸化した色が見て取れた。

亜「……、」

『これだけ重いモンつけてたんだ。今は羽のように身体が軽いんじゃねぇのか？』

零「…」

確かに、身体は軽い。だけど、なんだか身体だけじゃない気がしてきていた。ようやく何かに少し解放されたような気分。
Aの問いかけにも零からの視線にも何も言わなくなった亜央を見てAと零は目を合わせて小さく合図。

『じゃあ、今日は一日ついて回るように。解散』

零「ハイ、ありがとうございます。亜央行くぞ」

亜「…、」

背中を押されて半強制的に退出した亜は零に連れられて廊下をただ歩いた。

『…鎖が小さなトリガーだったか。これも鑑定に回して、あとは…。

新しい人材を雇うと準備物が多いな…』

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