朝の光、君の証明

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「……まぶしい。」

朝起きると、カーテンが開いている。暑くて、起き上がると部屋の扉がきぃっと開いた。

「おはよう。……うん、いつもありがと。」

リビングに入ると、ぴっ、という電子音が鳴った。エアコンが付いた音らしい。

知らない”誰か”は、なんだかお手伝いさんみたいだ。

いつもどおり朝食の支度をする。今日は面倒くさかったから目玉焼きとベーコンだけにした。

今日の朝はなぜか、調理中自然と鼻歌を歌ってしまうくらいには気分がいい。


『今日は八月十三日。今日誕生日のみなさん、おめでとうございます！』

「あっ」

テレビのニュースキャスターの言葉ではっとした。

そうだ、僕は今日だった。

「…ねえ、僕、今日誕生日だったよ。」と、”誰か”に言ってみる。

もちろん反応はない。わかっていたけど、なぜか悲しんでいる自分がいた。

朝食を食べて、着替えて、朝の支度の終えると電話がなった。……県外にいる家族からだ。

そういえば一人になったあと、あまり電話しなかったな、声が懐かしいな、とか思いながら、家族からのお祝いの言葉を笑顔で聞いていた。
プレゼントはまた帰ってからゆっくり決めよう、と言われて少しだけがっかりしたが、それでも嬉しいのに変わりはない。

『…この時期。辛かったら、いつでもお話は聞くからね』と母さんが言う。どういう意図で言ったのかはわからないが、わかったよ、とだけ返事をしておいた。

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