煙管 ページ36
sideA
「それ、おいしいかい」
『..』
いきなりの質問にぽかんとしてしまった
煙管を吸っていたら見つかったのだ
隠れていたつもりだったのだけどなぁ
髭切は...煙管を嫌うから
『すまんな。すぐに止める』
「良いよ。別に」
『しかしお前』
歩み寄ってくる髭切は俺の手を抑えて言った
「Aが吸いたいなら吸っていい」
『..』
んー、しかしなぁ
お前が嫌がる事はしたくない...伽以外はな
『お前は煙管が嫌いだろう』
「嫌いだよ」
『ならば何故近寄った?』
「煙管は嫌いでもAは嫌いじゃないからだよ?...近寄ってきたら駄目だったの?」
『お前は時折ずるいよなぁ』
そんな事を言われては俺も黙っていられぬよ
俺はとんとんと煙管を叩き、それから消した
『何故煙管を嫌う。あんなにも旨いのに』
「煙たいもの..旨いだなんて思わない」
『...』
髭切は俺の肩に頭を乗せて甘えてくる
..ふむ。此奴...襲われたいのか?←
「だけど...この匂いのAも好きだから」
『お前、自分が今どれだけ愛い事を言うておるのか分かっているのか?』
なんだ?ん?やはり襲われたいのか!?
「うん..?」
俺の膝上に座っておるが為に距離は近い
首を傾げて俺を見上げる髭切に俺は巫山戯て言う
『食らうぞ?』
「駄目」
即答か。まぁいいがな...まだまだ昼間だ
もう少ししたら八つ時になるであろう
先程食うた昼餉で腹も膨れてるからな
『お前が此処に来た理由がわかったぞ』
「なぁに」
『確かにここなら他の奴等は来ない...甘えるならばもってこいの場所だもんな』
鼻を擦り寄せ呟くと髭切が微かに身じろぐ
こそばゆいと言うて笑った
「こらこら..くすぐったいよ」
『別に良かろう』
「甘えようとしたのに...やっぱりこうなるのかぁ...ちょっと残念だなぁ」
『...』
その声にふと視線を向けると
髭切は困った様に笑っていた
『否...今日は其方が甘えたらいい』
俺は髭切から離れ頭を抱き寄せた
「ありゃ」
『弟達に見つかれば厄介だからなぁ...稽古をしている今の時間に、たっぷりと俺に甘えておけ』
「...ふふ..うん」
嬉しそうに桜を舞わせて俺に擦り寄った髭切に
俺はブワッとそれ以上の桜を舞わせてしまった
「あははっ、桜塗れだねぇ」
『あっはっはっは!...そうだな』
互いに顔を見合わせて桜に塗れた状態で
額を合わせて笑いあった
────────────
鶯丸「今日もAは髭切には逆らえない、と」
鶯丸がA観察日記などというものを
つけているとも知らずにな
237人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
風船ガム - ぐじゅぇりさん» おおお!お久しぶりです!!そうですね!愛されています! (2018年12月2日 17時) (レス) id: 4ad624ef5c (このIDを非表示/違反報告)
ぐじゅぇり - お久しぶりです!こっちにも来てみました。やっぱ愛されてますねぇ (2018年12月1日 18時) (レス) id: f643507f9d (このIDを非表示/違反報告)
風船ガム - レオさん» ありがとうございます!!...是非嫁との絡みをこれからもお楽しみください! (2018年11月14日 18時) (レス) id: 4ad624ef5c (このIDを非表示/違反報告)
レオ(プロフ) - 更新を楽しみしながら見てます!完結したのがさみしい、、是非番外編や続編で嫁との絡みが見れる日を楽しみにしてます! (2018年11月13日 0時) (レス) id: dabb770a1a (このIDを非表示/違反報告)
風船ガム - ながながな「和」〇雷おこしさん» どういたしましてです!......すみません...すごい、もう何がなんだか分からなくなってしまいまして!..そんな事言って下さりありがとうございます!...嫁さまは強いですw (2018年10月24日 22時) (レス) id: 4ad624ef5c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:風船ガム | 作成日時:2018年8月26日 19時