狂おしいほど愛してる ページ28
『!』
ビクッと震えたAに、僕は優しく言いかける
「..手を出して、ごめんね」
そっと頬を摩るとAは微かに身じろいだ
布が擦れる音がして瞳が大きく見開かれる
「僕も同じだよ...僕もAじゃないと駄目なんだ......Aがいないと、おかしくなりそうだよ。キミが..Aが居てくれないと、僕も辛い」
『っ..』
「捨てないよ、絶対に...絶縁なんて出来ない。僕には、Aしか居ないんだ」
『髭..切』
「ごめんね..A」
言うと同時に、先程とは比べ物にならないくらい
強い力でぎゅっと抱きしめられた
『..怖かったのだ...俺は、また髭切が消えてしまうのではないかと......其方の弟に、お前が取られてしまうのではと..怖かった』
「..うん」
『お前じゃないと...駄目だ』
「...うん」
いつの間にか一期一振は居なかった
ただAの言葉だけが僕の耳に届く
僕にしか見せないAの本音が
どんどんと僕に投げられる
『愛してるのだ..髭切。其方を.....其方だけを愛している..狂おしいほどに..愛している』
切なげに伝えられた言葉
嬉しいと同時に、胸が苦しくなった
『..もう...他の男の元になど行かないでくれ』
あぁ..そうか
こういう人だから...僕は惚れたんだ
素直で愚直で、強いのに硝子の様に脆く繊細な
そんなAだから、僕は愛する事が出来てる
『済まなかった..』
...やっぱり、僕は
キミじゃないと駄目みたいだよ..A
Aが耐えかねた様に口付けを交わしてくる
今までの詫びも我慢していた諸々も含めてだろう
次第に深くなる口付けを
僕は拒まずに受け入れた
Aが床に僕を押し倒し離れる
後ろ手で器用に襖を閉めて己の着物を緩めた
『ひ、げ...きり』
呼吸を微かに荒くし
色っぽい視線を僕に注いでくる
..Aだから.....全然嫌な気分はしない
柔らかく微笑んであげると
それを合図とみなした様に、Aはもう一度
口付けを交わしてきて、僕はそのまま身を預けた
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風船ガム - ぐじゅぇりさん» おおお!お久しぶりです!!そうですね!愛されています! (2018年12月2日 17時) (レス) id: 4ad624ef5c (このIDを非表示/違反報告)
ぐじゅぇり - お久しぶりです!こっちにも来てみました。やっぱ愛されてますねぇ (2018年12月1日 18時) (レス) id: f643507f9d (このIDを非表示/違反報告)
風船ガム - レオさん» ありがとうございます!!...是非嫁との絡みをこれからもお楽しみください! (2018年11月14日 18時) (レス) id: 4ad624ef5c (このIDを非表示/違反報告)
レオ(プロフ) - 更新を楽しみしながら見てます!完結したのがさみしい、、是非番外編や続編で嫁との絡みが見れる日を楽しみにしてます! (2018年11月13日 0時) (レス) id: dabb770a1a (このIDを非表示/違反報告)
風船ガム - ながながな「和」〇雷おこしさん» どういたしましてです!......すみません...すごい、もう何がなんだか分からなくなってしまいまして!..そんな事言って下さりありがとうございます!...嫁さまは強いですw (2018年10月24日 22時) (レス) id: 4ad624ef5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:風船ガム | 作成日時:2018年8月26日 19時