ビッグ3のお目付け役 (ページ16)

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兄達ページ16

NOside
《無理せず頑張ろうね》ﾆｺｯ

テレビから流れるAの言葉。

その言葉を二人の男が聞いていた。

？？「相変わらずAはお人好しだなぁ」

？？「それは良い事ですよ？私も嬉しい」

？？「…………彼奴は？」

？？「ん？あぁ、彼なら仕事です」

？？「大変だなぁ、“影”も。そう思わない？リップ」

リップ？「仕事名で呼ぶの辞めてくださいって言っつも言ってるでしょう？私にはちゃんと月夜って名前があるんですけど」

？？「あはは、ごめんごめん。つい、何時もの癖で」

二人の男の声が大きすぎる部屋にこだました。

月夜「それはそうと、なんで妖呑兄さんも此処に居るんですか」

妖呑「なんでってそりゃあ弟の最後の体育祭だし？」

月夜「意味わかんないんですけど」

世界の情報を頭脳に持つ“オベロン”。

世界的トップスター、“リップマン”。

1人は世界を揺るがす程の魅力を持ち、1人は世界を脅かす程の情報を持った。

まさに、“神”なのだ。

月夜「聞きましたか？あの女今あの会場に居るんですよ？」

妖呑「…………はぁ？あのクソ女行ったの？会場に？」

月夜「良い親を演じているつもりなのでしょう」

妖呑「はぁ………大層な事で」

2人はそんな事を言いながらテレビの画面を見た。

妖呑「無理してるなぁ」

月夜「ストレスを溜めすぎるのはあまり良くないですね」

妖呑は丁寧に話す月夜の方を見た。

妖呑「猫かぶりだなぁ」

月夜「フフ、妖呑兄さんには言われたくありません」

後にこの状況を見たものは語る。

2番目の兄がいなくて良かったと。