検索窓
今日:5 hit、昨日:24 hit、合計:411,027 hit

# 1 - 3 ページ3

.





「おねーさん、名前聞いても、いいすか」


『あ、澄晴、A、です』

「Aちゃん、ね、ありがとう」

『私はいいんです』



いや急に名前呼びか……まあいいけども、職業柄だろうか。



「ね、Aちゃん、次の電車来るまで、俺のはなし、きいてよ」


『なんで、私?』


「んはは、俺今、酔ってるし、疲れてるし。ただの他人のホストの戯言だと思って聞いてよ」


『……まあ、いいですよ』




きっと、私も疲れていた。普段なら断っていたであろう話を了承した。
彼も疲れていた。彼もそうじゃなければ、
初対面の赤の他人に相談なんてしないであろう。





「んは、やっちゃあ。…………俺、頑張ってるんスけどねェ……。んはは、……上手く行かんことも多いし、手ぇ出そうになることあるけど、はは。……まけたくない。」

やんなっちゃうねえほんと、なんて言う彼。



ちぐはぐな言葉。途切れ途切れで、 話が飛ぶ。しかも重い。本当に初対面に話すことではない。

やっぱりちょっと変な人だったかもしれない。




「あの、」

「……なぁに?」

『人には、一人一人の個人差があります。』

「……」



『私は、貴方の職業についても詳しくなんてないし、あなたの事にすら全く知らないから、私は私の話をするけれど』





すごくじーっと顔を見られている。
なんだよお、あなたが先に重い話したんじゃないか。




『私なら、手が出そうになるような事が起きる場所には。いたくない。きっと逃げ出します。』



『逃げ出さないというのは、簡単ではないのです。でも、貴方は逃げ出さないという選択肢を取った。負けたくないから。』


それだけで、今は、充分です。と呟く


『別に人間、疲れた時は休めばいいんです。』




逃げないと決めた以上、たくさんの出来事が起こるのだから。休まないなんて、無理なのだ。





「……んはは」



『語ってすみません、でも貴方、これ初対面で話します?』



「はは!俺今酔ってるからわかんないにゃ〜〜〜!」


『えぇ……』





 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

澄晴ちゃんは、すみばれちゃんと読みます֊ ̫ ֊

# 1 - 4→←# 1 - 2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (581 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1451人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

千鶴(プロフ) - るのさん» ありがとうございます;;自分が凝って書いてる部分が拾われていて本当に嬉しいです、凝ってて良かった…🥲💕不破くんに興味を持ってくれるのも本当に嬉しいです;;続編、現在執筆中ですのでお待ちいただけると幸いです☺️ (2022年2月10日 1時) (レス) id: f4bb7757eb (このIDを非表示/違反報告)
るの(プロフ) - 完結おめでとうございます!夢主の繊細な感情表現がリアルで、不破くんの受け止め方もとっても優しくてその他含めて心に響く作品でした。不破湊さんについては無知でしたが、こちらの作品を通して興味を持ち、最近配信にお邪魔してます(笑)続編も心待ちにしております! (2022年2月10日 0時) (レス) id: 02f5c0d01b (このIDを非表示/違反報告)
千鶴(プロフ) - かや。さん» コメントありがとうございます〜!!大好きな作品だなんて、嬉しいです🥲💕続編は現在制作中ですので、楽しみに待って頂けると幸いです☺️ (2022年2月7日 7時) (レス) id: f4bb7757eb (このIDを非表示/違反報告)
かや。(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても大好きな作品で完結への喜びと寂しさがありましたが続編があるようで楽しみです💕続編で配信者になったお互いの絡みが凄く気になります!これからも応援しています✨ (2022年2月7日 1時) (レス) @page45 id: 30721cb4ce (このIDを非表示/違反報告)
千鶴(プロフ) - なつめさん» コメントありがとうございます~~~!続編ではまた新しい雰囲気の2人も書ければなと思っています☺️!応援ありがとうございます、お楽しみに!💕 (2022年2月6日 23時) (レス) id: f4bb7757eb (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:千鶴。 | 作成日時:2022年1月28日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。