第245話 イプシロン“改” ページ46
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円堂がついに、シュートを弾き返した。それをみんなが唖然と見つめている。
「円堂くん…！！」
みんなは円堂に駆け寄った。
「できたッスね、とうとう！！究極奥義、正義の鉄拳が！！」
「円堂！！」
「やったな、円堂！！」
その時だった。───空から降ってきた黒いボールが、地面に力強く叩きつけられ、みんなは振り向いた。
「あれは…！」
土埃が巻き起こり、その中から、イプシロンが現れた。その目は赤く、ギラリと光っている。
「イプシロン……！！」
「我々はパワーアップし、“イプシロン改”となった」
デザームが告げた。
「“イプシロン改”……？」
「我々は雷門に勝負を挑む！」
「ジェネシスの命令か…！？」
「命令ではない」
ゼルが一歩前に出た。
「デザーム様、そして我らイプシロン改の意志だ」
「もう一度楽しみたいのだ」
デザームがニヤッと笑いながら言った。
「実力が拮抗する者同士による、ギリギリの戦いの緊張感、高揚感……あの抑えられない興奮を感じながら、お前たち雷門を倒す！これ以上の理由がいると思うか……？」
みんなはイプシロンを睨みつけた。
「そんなお前たちの都合だけで戦えるかよ！」
「断れば、そのへんの学校の一つや二つ、破壊することになる」
「！！」
みんなの顔色が変わった。
「彼らに勝てなければ、エイリア学園最強“ザ・ジェネシス”に勝てるはずがない…」
瞳子監督が息を呑んだ。デザームは不敵に笑い、円堂は顔を強張らせた。
─────
「ひょっとして、あいつら例の…？」
お互いベンチでミーティングを行っている最中、綱海はイプシロンのメンバーたちを見ながら問いかけた。塔子が頷いた。
「うん、前に話したエイリア学園」
「おもしれぇ。おし！俺も力を貸すぜ！あんな宇宙人共にでかい顔させとくわけには行かねぇ！」
「いいわ。あなたの才能を見込んで、イナズマキャラバンに誘おうと思っていたの」
瞳子監督が言った。
「そうこなくっちゃ！」
綱海は着ていた大海原中のユニフォームを脱ぎ、雷門のユニフォームに袖を通した。
「よろしくな、綱海！」
「おう、よろしく頼むぜ！」
円堂と綱海は握手を交した。
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作者名：無名 | 作成日時：2022年10月5日 10時
