第212話 これからの課題 ページ13
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「“レインボーループ”！」
松林のシュートが炸裂し、円堂が構えた。鬼道、風丸、一之瀬がゴール前に戻る。
「バックアップ行くぞ！」
「おう！！」
「正義の鉄拳…！パッと開かずグッと握って…！ダンッ！ギューン！」
円堂が腕を振りかぶり、力強く前に突き出した。
「ドカン！！」
しかし、正義の鉄拳はまた不発に終わった。跳ね返ったボールを、黒田が押し込む。
それを鬼道がクリアしたところで、前半が終了した。得点は0対0のままだ。
「──さすが究極奥義だ。そう簡単にはつかめない」
「まあ、円堂大介もできなかったわけだし」
木暮が言った。
「ていうか、アイデア倒れ？」
「あんたはいちいち一言余計！」
塔子が木暮の頭をがしっと掴んだ。
「やっぱり、彼らはあなた達の練習相手として、不足じゃないかしら？」
瞳子監督が陽花戸中イレブンを見ながら問いかけると、鬼道は「いいえ」と首を横に振った。
「陽花戸中は俺達をよく研究しています。彼らと戦うことで、俺達のこれからの課題が見えてくると思うんです」
「こんな試合も久しぶりですからね」
風丸が笑って言った。
「みんな、楽しんでやろうぜ！」
「おー！！」
Aはドリンクを取って地面に座ると、ため息を吐いた。
みんなは着実にパワーアップしていくのに、Aはそれについていけているような気がしない。
「Aちゃん、大丈夫？顔色が優れないみたい…」
秋がAの顔を覗き込みながら言った。Aは顔を上げ、秋に笑いかけた。
「…いや。大丈夫だよ」
「そう……」
秋は眉を下げた。
「無理しないでね、Aちゃん……」
─────
後半戦が始まった。
黒田が蹴りだしたボールを、笠山がキープして攻め上がる。その前方に、一之瀬が立ちふさがった。
「“フレイムダンス”！」
一之瀬が早くもボールをカットし、鬼道が攻め上がる。
「いくぞ！“ブロックサーカス”！」
鬼道がバックパスでブロックサーカスをかわし、吹雪にパスした。吹雪が一気に攻め上がる。
「吹雪、シュートだ！」
「シュートでやんす！！」
「決めてほしいッス！！」
みんなが吹雪に呼びかける。
しかし、吹雪はなかなかシュートを打たない。そうこうしているうちに、吹雪はボールを奪われてしまった。
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第213話 もう一つの“マジン・ザ・ハンド”→←第211話 自分たちの力に変える
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作者名：無名 | 作成日時：2022年10月5日 10時
