第179話 一時撤退ってやつだ ページ30
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「イプシロン戦は一週間後なんです。それまでに染岡は…」
「一週間やそこらで治るもんかい！」
古株さんの言葉に、鬼道は悔しそうに顔を歪ませた。
染岡は必死に声を荒げた。
「治す！こんな怪我、一週間で治してみせる！治んなくても、次のイプシロン戦、前半だけでもやらせてくれよ！せっかく完璧になったワイバーンブリザードはどうなんだよ！？なあ、吹雪！！」
染岡が吹雪を見たが、吹雪は眉を下げ、ひどく申し訳なさそうな顔で染岡を見つめていた。
「ごめんね……気付なかった僕のせいだ…」
「染岡くん」
そこへ、瞳子監督が歩いてきた。
「あなたには、チームを外れてもらいます」
「えっ……監督？そんな……染岡は……」
「本人がやると言ってるんです！やらせてやってもいいじゃありませんか！！」
風丸が前に出て声を荒げた。
「今の俺達に必要なのは、自分の体がどうなろうが勝つという気迫です！！」
「風丸……」
「円堂、お前だってわかるだろ！？染岡は、最初から雷門サッカー部を支えてきた仲間なんだ！！」
「仲間だからこそよ」
必死に声を荒げてそう言う風丸に、瞳子監督は冷静な答えを出した。
「彼はきっと、チームのために無理をする。そうなればみんなが彼を気遣って、満足に戦うことができなくなるわ」
「でも──！」
その時、染岡がベンチに拳を叩きつけ、風丸を制止した。
「………もういい、風丸。悔しいけど、監督の言うとおりだ……仕方ねえよ……」
染岡は静かにそう言うと、Aと吹雪見た。
「吹雪、睦月！雷門のストライカー、任せたぜ！」
Aと吹雪は戸惑って、曖昧な返事しかすることができなかった。
「……なんだよ、みんな。そんな顔すんな！一時撤退ってやつだ！」
暗い顔でうつむくみんなを見回しながら、染岡は明るく笑った。
「またすぐに戻ってくる！！」
円堂は染岡の肩に手をおいた。
「……必ず、戻ってこいよ！」
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無名(プロフ) - ヤギさん» 返信が遅れてしまいごめんなさい😭🙏嬉しいですありがとうございます…😭😭🙏🙏💕💕 (2022年10月4日 19時) (
レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
ヤギ(プロフ) - とても面白くて最初からここまで一気に読んでしまいました、応援してます！ (2022年6月1日 4時) (レス) @page2 id: 4a42e1cfde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無名 | 作成日時：2022年5月9日 22時
