第178話 強がったところで ページ29
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「うおおお！！いけーー！！ワイバーン──！！」
「ったあああ───！ブリザード！！！」
二人のワイバーンブリザードがまたゴールネットに突き刺さったところで、円堂と秋も河川敷に到着した。
「おぉー、やってるな！！俺もやるぜ！！」
「おう、円堂！見てろよ！染岡！！もう一度だ！！」
吹雪が染岡を見ながら言うと、染岡は肩で荒く息をしていた。
「おいおい、なんだよもうバテたのか？」
「バッカヤロー、そんなわけねえだろ！」
染岡は笑い、円堂を見た。
「円堂！もう完璧だぜ、俺達！」
「おう！！完璧だ！！もういっちょ行くぜ！！」
吹雪が走り出した。それに続いて走り出した染岡の表情が一瞬歪んだのを、Aは見た。
「Aちゃんは練習しないの？」
秋がAの横にやってくると、Aはハッとしたように秋を見て、微笑んだ。
「いや……やるよ。私も負けてられないからな」
「うんうん、その調子！頑張ってね！」
秋はにっこり笑った。
吹雪と染岡が走り、鬼道からパスを受け取っている。
「染岡！」
「“ワイバーン”……」
染岡がボールを蹴ったその時、染岡がフィールドに倒れ込んだ。
「染岡！！」
みんなが染岡に慌てて駆け寄った。
染岡を運び、ベンチに座らせたあと、みんなは暗い顔で染岡を見ていた。
「染岡、お前…」
「なんだよ、みんな大げさなんだよ」
染岡はそう言いながら立ち上がろうとしたが、足の痛みでうまく立ち上がることができなかった。
「くっ！」
「無理すんなって！」
「無理なんかしてねえよ！」
染岡はそう言って、もう一度立ち上がると、みんなに向かって安心させるように笑いかけた。
「な？大丈夫だろ…？」
「バカもん！！」
そこで、古株さんが染岡に向かって声を荒げた。
古株さんは染岡をもう一度ベンチに座らせると、足の具合を見始めた。
「こんなに腫れてるじゃないか。真・帝国戦のあと、ちゃんとケアしなかったな？」
染岡の足は、たしかにひどく腫れていた。とてもサッカーができるような状態ではない。
「本当に大丈夫ですから…」
「強がったところでなんの得もありゃせんぞ」
「……っ」
染岡は歯を食いしばった。
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第179話 一時撤退ってやつだ→←第177話 会ってみてぇよ
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無名(プロフ) - ヤギさん» 返信が遅れてしまいごめんなさい😭🙏嬉しいですありがとうございます…😭😭🙏🙏💕💕 (2022年10月4日 19時) (
レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
ヤギ(プロフ) - とても面白くて最初からここまで一気に読んでしまいました、応援してます！ (2022年6月1日 4時) (レス) @page2 id: 4a42e1cfde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無名 | 作成日時：2022年5月9日 22時
