第169話 勝利にこそ価値がある ページ20
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ボールは不動へと渡り、そのままシュートが打たれた。円堂が腕を振りかぶる。
「“ゴッドハンド”！」
かろうじて防いだが、円堂は体がよろけた。弾かれたボールは土門がフィールドの外へと蹴った。
「全然ダメージが抜けない……！」
鬼道は、ひどく疲労している佐久間のもとへと駆け寄った。
「目を覚ませ！！自分の体を犠牲にした勝利に、なんの価値がある！？佐久間、源田！」
「分かってないのはお前だよ、鬼道……」
「勝利にこそ価値がある……俺達は勝つ……どんな犠牲を払ってでもな！！」
佐久間と源田は、鬼道の言葉に耳を貸さない。そこへ、ボールを蹴りながら、不動が歩いてきた。
「説得なんて無理無理。奴らは心から勝利を望んでいる。勝ちたいと願っているんだ」
「くっ…」
不動は鬼道へとボールを渡した。
「シュートしてみろよ」
鬼道は歯を食いしばり、不動に向かってシュートを打った。しかし、不動はそれを軽々と止めた。不動が走り出すと、鬼道も同時に走り出し、ボールを奪い取ろうとした。
「なぜだ！！なぜあいつらを引き込んだ！！！」
「俺は負けるわけにはいかねェんだよ！！」
鬼道も不動もお互いに熱くなり、激しいプレーを続ける。
その不動の首元で、紫色の何かが光った。
二人がぶつかり合い、そして、同時にボールを蹴った。対決は互角だった。ボールが宙を待ったその時、前半終了のホイッスルが鳴り響いた。
「ハアッ……ハアッ……！」
「おいおい、どうした？佐久間、源田！」
ベンチに戻った佐久間と源田が疲労している様子を見た不動がニヤッと笑った。
「もうへばってるのかよ？」
「任せろ……後半も皇帝ペンギン一号で、点を取る…！」
「ビーストファングで、どんなシュートも止める！そして……」
二人はギっと歯を食いしばった。
「必ず勝つ！！」
不動はその言葉にニヤッとした。
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第170話 これは監督命令よ→←第168話 “ビーストファング”
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無名(プロフ) - ヤギさん» 返信が遅れてしまいごめんなさい😭🙏嬉しいですありがとうございます…😭😭🙏🙏💕💕 (2022年10月4日 19時) (
レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
ヤギ(プロフ) - とても面白くて最初からここまで一気に読んでしまいました、応援してます！ (2022年6月1日 4時) (レス) @page2 id: 4a42e1cfde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無名 | 作成日時：2022年5月9日 22時
