第401話 気のせいだろう ページ2
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「ごめん、私のくしゃみうるさかったな…………」
「いや…」
豪炎寺は寝袋から出ると、起き上がって周りを見た。空は明るいが、まだ少しだけ薄暗く、辺りはまだ静かだ。
「寒かったのか。ジャージを掛けたんだが……あまり意味がなかったな。すまない。毛布を持ってくるべきだった」
「いや、いやいや、いいんだ。私が勝手に寝袋から出ただけ……で、」
Aはそこまで言って、昨晩自分が寝袋を豪炎寺の方に寄せたことを思い出し、ハッとして顔を赤くした。豪炎寺はちらりとAの顔を見て、それから笑いを堪えた。
「なんだか、少し寝袋が寄ってる気がするな」
「そ、そうか！？」
昨晩Aが自分で寝袋を寄せたことは豪炎寺も知っているが、完璧に豪炎寺が眠っていたと思いこんでいるAは、必死にごまかしはじめた。
「いや、きっと気のせいだろう」
「う、うん、そうだ。気のせいだよ」
豪炎寺は笑いをこらえるためにAから顔をそらし、咳払いをした。Aは手に持っていたジャージを、豪炎寺に渡した。
「あ、あの、ジャージ、ありがとう。寒いだろ？早く着たほうがいい……」
「ああ」
Aからジャージを受け取った豪炎寺は、それを羽織った。
「ま…まだ五時半だ。起床まで時間があるな！」
Aはなんとか次の話題を探すために、携帯を取り出して時間を見た。
「眠気覚ましに、学校の周りを走らないか？」
「ああ」
豪炎寺が靴を履きながら言った。
二人は寝袋をそれぞれ片付けてから、運動の準備をし、早朝の外周を始めた。
みんなが起き始めたのは6時半ごろで、Aたちが外周を終えて帰ってきた頃には、マネージャーのみんなが朝ごはんの用意を始めていた。
「あら！ おはよう、Aちゃん、豪炎寺くん！早いわね！」
キャラバンに元から設置されているキッチンで野菜を切りながら、秋が二人に声をかけた。
「外を走ってきたの？」
「うん。早くに起きちゃって」
Aはちょうどよくかいた汗を拭いながら言った。
「朝食の準備、私も手伝うよ」
「いいの？」
「うん、もちろん」
「俺も手伝おう」
Aが笑って頷くと、豪炎寺も隣で微笑んだ。
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無名(プロフ) - 鮭の神様(元 レオ)さん» こちらでもお褒めの言葉ありがとうございます！😭🙏嬉しいです〜〜〜更新頑張ります😭💪🏻ありがとうございます〜！ (2022年11月15日 18時) (
レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
鮭の神様(元 レオ)(プロフ) - 設定資料の方にもコメントさせてもらいました！ドキドキしながら読ませてもらっています……😇無理せず頑張ってください！！ (2022年11月15日 18時) (レス) id: 8332330280 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無名 | 作成日時：2022年11月4日 7時
