王子様みたいに ページ6
*. side Daiki
桃｢重岡せーんぱいっ｣
昇降口で靴を履き替えていた時に、後ろから声をかけられる。
振り向くと、昨日王子様みたいに僕を助けてくれた小瀧くんがいた。
赤｢…小瀧くん。｣
桃｢おはよーございますっ！｣
おはよ、と戸惑いながら挨拶を返すと
おっきいわんちゃんみたいにニコニコ笑った。
そんな小瀧くんがなんだか可愛くて、思わず顔が綻ぶ。
桃｢あ、笑った！｣
赤｢え？｣
桃｢重岡先輩は、笑ってるほうが素敵ですよ？｣
小瀧くんは笑いながら、僕の頬を撫でた。
その指先はとっても優しくて、なんだかあったかい気持ちになる。
今まで僕に優しく触れる人なんて、全然おらんかったから。
だから、それが嬉しかった。
何気ない会話をしながら歩くうちに、教室に着いた。
それなのに、小瀧くんは話すのを止めなくて廊下でずーーっと立ち話。
予鈴が鳴ってようやく会話を止めた。
桃｢あ、もう時間っすね。じゃあまた、昼休みに！｣
突然約束を取り付けられる。
えっ？と驚く隙も与えずに、小瀧くんは自分の教室へ走って行った。
僕に訪れた変化は、それだけではなかった。
教室に入って、席に着いても誰も意地悪をしてこなかったのだ。
逆に驚いて辺りを見回したけど、
誰も僕を見てはいない。
いつも僕に酷いことをしてくる女の子たちが集まって話している声が微かに聞こえた。
『アイツ、小瀧くん味方につけたっぽいよ』
『そんなことされたら手出せないじゃん。』
『ってか最近飽きてきてたし。』
言い訳がましくそう言っていた。
…もしかして、いじめられなくなったんは小瀧くんのおかげ…？
ついこの間までひどく妬んでいた相手やのに。
そんな彼が僕を地獄から救い出してくれて。
…なんか、ほんまの王子様みたい。
さっき僕に向けられた、優しい笑顔を思い出すと、
なんか、きゅん ってした。
*.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 351人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
パロトコル - 更新待ってます (2016年8月21日 15時) (
レス) id: b4041e8849 (このIDを非表示/違反報告)
鶴丸。(プロフ) - 切ない切ない(;Д;)(;Д;)切ない系大好きですけど、ここまでとは。。。心がぎゅってなります(;Д;)(;Д;) (2016年8月15日 15時) (レス) id: d5bb65c9f1 (このIDを非表示/違反報告)
こたしげloveeeeeee(プロフ) - お気に入り追加しました！更新頑張ってください！ (2016年8月14日 2時) (レス) id: e703a70e5b (このIDを非表示/違反報告)
るう(プロフ) - こ〜ゆ〜お話大好きなんで楽しみにしてます( ; ; )しかもこたしげちゃんで、、、！更新楽しみにしてます｡頑張ってください！！ (2016年8月14日 1時) (レス) id: 3dbd52da71 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：常田 | 作成日時：2016年8月14日 0時
