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side 雅紀
…翔ちゃんもあの時、こんな気持ちだったのかな。
申し訳なさと、情けなさでいっぱいになる。
昨日生放送終わってさ。
とりあえずほっとして。
明日から早速レギュラー回も頑張っていこう
って、思ってたのに。
久々に風間ぽんにも、会えると思ってたのに。
お家に帰って、すとん、とソファーに座る。
…あれ？ なんか、だるい、、かも？
…まさか。
熱を、測ってみる。
あ、やっぱり。
微熱、ある…。
真っ先に思い出すのは、あのウイルスの名前。
頭が真っ白になる。
…おれ、かかっちゃった？
今日は、収録だった。
4日前は、メンバーとライブだった。
移してたら、どうしよう…。
泣きながらマネさんに電話する。
――まだ決まったわけじゃないですから。
…そう、だよね。
いつものやつかもだよね――。
そして今日。
検査は、陰性だった。
よかったぁ…
ほっとしたら、だるさが増した気がする。
昨日の微熱は、下がらないまんま。
――今日は大事をとってお休みしましょう。
収録、二宮さんと、村上さんが、
引き受けてくれましたよ。――
あぁ、ニノちゃん…。ヒナ…。
ごめんね…。
きっと2人はまだお休みだっただろう。
また迷惑かける自分が情けなくて、悔しくて。
涙が、出た。
休み返上して、当日オファーで。
出たことない番組のMCなんて。
もちろん2人は俺よりMC上手いけど。
怒ってるかな…。
嵐の後番組を、俺に任せてくれたフジテレビの人。
スタッフ。
早速呆れてないかな…。
不安と、自己嫌悪。
その渦に、ずぶずぶと沈んでいく、そんな時。
スマホが光った。
あ、翔ちゃん…。
―番組を休む申し訳なさ、とっても分かります。
今は休止中だけど、メンバー頼っていいんだよ。
あの時俺もすごく支えられたから。
そんなに落ち込まず。お大事に。
松潤も…。
―疲れが出たんだね。頑張ってたもんね。
俺たちのライブ、後番組、大事にしてくれてありがとう。ゆっくり休んで。
大ちゃんも…。
―昨日見たよ！面白かった〜。
相葉ちゃん自身が、番組楽しめるように、
いっぱいチャージすんだぞ。
俺、全部見てっから。
ニノちゃんに至っては電話。
ニノの声で、ニノらしい言葉。
ほぼ同時にきたみんなの言葉たち。
心が、ぽっと暖かくなる。
ふふっ。
おれ、幸せ者だね？
翔ちゃんもあの時、こんな気持ちだったのかな。
―ありがとう。みんな。
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作者名：月乃 | 作成日時：2021年1月9日 3時
