検索窓
今日:7 hit、昨日:3 hit、合計:51,542 hit

第3話 稀血の者 ページ13

.

「…コイツを本部に連れていくだァ!?
地味にバカなことを言ってんじゃねえ!」

炭治郎たちに怒声をかける宇髄。
私の止血は無事完了し、神子装束は汚れたもののすっかり傷も塞がった。

「でもカラスが…」

おろおろする炭治郎。

「…まあ、良い…。お館様が命じたなら、異論はねえ。
だが、お前。お館様の前で鬼になってみろ。ド派手に、その頚を地に落とす」

宇髄はそう吐き捨てると、音も風も立てずに移動を始めた。

「背負って行くんで、乗ってください」

そう声をかけたのは、意外にも善逸。尤も、この場において善逸しか彼女に声をかけられなかった。

炭治郎はすでに禰豆子を背負っているし、伊之助は宇髄を追いかけて遥か向こう。良い意味でも悪い意味でも女好きな善逸しか、私に声をかけられる人はいない。

「え?でも、この程度の傷なので歩けますよ」
「歩いてたら、朝日が昇っちゃうんで。それに、怪我してる女の子を歩かせるような真似は、したくないです」

男を立てるのが得策。私は、お言葉に甘えて善逸くんの背中に乗った。

「(ひいいいいい、重かったらごめんなさいいいい)」

心の中で泣き事を言いながら。



あっという間に着いた本部。––以前訪れた蝶屋敷も、少し前に見た。

「あら。お久しぶりですね、Aさん」

そう言ってにこやかに話しかけたのは、以前治療をしてくれた女の子だった。

「緊急柱合会議と聞いて、急いで飛んできたんです。一体、どんな会議になるんでしょうね」

ではお先に。と言い残し、屋敷の中に入った蝶々の女の子。私たちもその中に足を踏み入れた。

次ページ→←前ページ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (38 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
97人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 竈門炭治郎 , 我妻善逸   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

こっちん - 夢主ちゃんが、フジザクラの呼吸が使えるかもしれないということが出てきて、さらに、希少な稀血に前世の記憶があり?というのがあって、夢主ちゃんの正体はなんなのか、続きが気になって仕方がありません!!!更新、頑張って進めてください!!!待っています!!! (2019年8月24日 21時) (レス) id: e1802d5515 (このIDを非表示/違反報告)
SORA(プロフ) - あいうえおさん» 誤字のご指摘ありがとうございますT T (2019年7月28日 22時) (レス) id: 04a1197c90 (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - 「宇随」ではなく「宇髄」ですよ。 (2019年7月28日 21時) (レス) id: d4ea0d195c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:3939462xx | 作者ホームページ:https://twitter.com/SORA_39xx  
作成日時:2019年7月23日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。