02:「球技大会・予選」 ページ3
うちのクラスマッチの特徴は、なんたって二日の日程であることが挙げられる。
花形種目(点数が高い種目)が二日目になっていて、そうじゃない種目は一日目に入るのだ。
だから、私の出るドッチボールと治君の出るバスケは今日でおしまいである。
「義仲さんーー!!避けてーー!」
「逃げてっつってもね!!」
2-1対3-7。
準決勝。
……今、準決勝まで残ったの!?ウッソー!と思った人。
……大丈夫、私達一組もそんな気分です。
運、というものは実際にあるようで、我々一組が準決勝まで残れたのは運によるものだと言っても過言では無いだろう。実際、今まで相手取って来たチームはかなり強かったが、スレッスレで勝利をもぎ取って来た。
「義仲さん!!ジャンプ!」
「私はマリオかっての!!」
「……義仲のツッコミがキレッキレやなぁ」
「動きもキレッキレやけどな」
「流石の運動神経やわぁ」
「残り二人でよぉやるわ……」
「初戦でボールレシーブしよったんですけどね」
「角名それ動画撮っとったよな」
「後でTwitttrに上げようと思って」
「何それ!?俺見てへん!!」
準決勝と言う事で人も結構集まって……。
いや待てよ、あの際で見てるの大体バレー部だし。
角名くんには大事なお話があるので至急体育館裏。
「義仲先輩〜!ナイッサー!」
「義仲さ〜ん!ファイッオ〜!」
「でも北さんのクラスも頑張れ〜!」
3-7への声援は、可愛い女の子の声ばかりなのに、どうして2-1への声援は野太い男の声ばかりなのでしょうか。もっと、もっと、こう……『A先輩頑張れ〜!』『キャ〜!』みたいな声が欲しい。すみません、欲張りました。
バレー部は一人見たら十人いると思え、じゃないけど、北さんのクラスとうちのクラスの勝負なので必然的にオーディエンスはバレー部が多くなるらしい。
しかし、先ほど赤木さんがおっしゃった通り一組残り二名。私と演劇部の吉野さん。
準決勝まで残って来るんだから流石の腕前、ということで七組の攻撃は苛烈を極め、仲間はバッタバッタとなぎ倒されてしまったのである。ジーザス!
「ぐ、ぐぁあああぁ!!この恨み晴らさでおくべきかぁ〜!!」
とか考えていると、吉野さんが地面に倒れた。そのナイスな演技に拍手が起こるのは流石関西と言うか、いや、そんなわけあるまい。稲荷崎オンリーである。
腕にボールがぶつかった吉野さんがコートの外に出た瞬間、空間に私一人。
―――あ、終わった。
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藤浪(プロフ) - akneさん» 2回目のコメントありがとうございます!!笑!テンションが上がったようでなによりです!臣くんは書いていてとっても楽しいので、ちょくちょく出てきてもらいたいなと思ったり……!更新頑張りますね〜!! (2021年5月6日 19時) (レス) id: 0698c9c155 (このIDを非表示/違反報告)
akne(プロフ) - 2回目のコメント失礼します!臣くんきたーーーーー!!臣くんの登場によりテンションが上がっております!好きです!更新頑張ってください! (2021年5月6日 0時) (レス) id: b4edb87e83 (このIDを非表示/違反報告)
藤浪(プロフ) - コメントありがとうございます!面白くて大好きだなんて……はい!楽しんで更新して参りますので、どうぞよろしくお願いします!! (2021年5月4日 7時) (レス) id: a6c7f148a0 (このIDを非表示/違反報告)
umisorako - この作品面白くて大好きです!続き楽しみです (2021年5月3日 11時) (レス) id: 7e05f36517 (このIDを非表示/違反報告)
藤浪(プロフ) - akneさん» 嬉しいコメントをありがとうございます!嬉しくてニヤニヤしております(笑)若利君を語るならば、臣くんは外せませんよね……!ぜひぜひ今後の展開をお楽しみに!更新頑張ります〜! (2021年5月2日 16時) (レス) id: 0698c9c155 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藤浪 | 作成日時:2021年5月1日 22時