藤ノ花ヲ食ベテ【鬼滅の刃】

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『カナヲ、ちゃん…？』

「え、あ……ごめんね。はい」


呆気にとられている彼女を見つめながら名前を呼ぶと、数回瞬きしながら口の中に藤の花を入れてくれた


咀嚼をして粉々になると飲み込む


やっぱり口の中には甘みが広がって幸せな気持ちになる


でも、すぐにお腹いっぱいになってしまう


もったいないな…


もっと食べられたらいいのに…


それだけ私にとって藤の花は栄養価が高いらしい


人を食したことはないけれど藤の花の方が強い！


だって藤の花一つでここまでお腹がいっぱいになるから


横を見るとカナヲちゃんが藤の花をしまい、再び手を繋ぐ様に手を差し出してきた


その手に喜んで自分の手を重ねて歩き出す


しばらく歩いていると、月の見える縁側に来た


綺麗な月は見てて飽きなくて少しの間カナヲちゃんと二人で月を眺めた


次に向かったのはカナヲちゃんのお部屋


あまり物が置いていなくて片付いてるけれど、花の多い部屋


可愛い…


物が少ないから花が映えるし、落ち着いてる雰囲気で居心地がいい…


『カナヲちゃんのお部屋、好き』

「え、あ…あり、がとう…」


カナヲちゃんを見ながら言うと顔を俯かせながらも照れくさそうに笑った


さっきの綺麗な笑顔も好きだけど、この笑顔も好き


カナヲちゃんの好きなところ、いっぱい見つけられて嬉しい


もっと、仲良くなれるかな

・→←・ side カナヲ

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