藤ノ花ヲ食ベテ【鬼滅の刃】

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今日も運ばれてくる患者様


症状を見たり聞いたりして診療録(カルテ)に書き込み治療を施す


中には血鬼術によって体を変形させられていたりする人もいて、そういう人には薬もだしている


外傷だけならば手当てをしてしばらくすればすぐに傷も塞がる


けれどもそんな人は稀にしかいない


ほとんどが骨折や四肢の一部分が欠けて帰ってくる人ばかり


見ていて悲しくなる


私がいれば代わりになれたのに


と、何度も考えては息を吐く


柱の皆様は非番のときに時折来てくれる


皆様お強いので怪我で来ることは今のところはないけれど


いつか上弦の鬼に出会えばあの方々であっても無傷で、というのは不可能だと思う


だって彼らは強さの次元が違う


特に上弦の壱であるあの人は強すぎる


目の前に立たれた時は圧迫感から息が止まってしまうかと思ったほどだから



非番の日に時折来てくれる柱の皆様


今日来てくれたのは蜜璃様だった


お茶を出すと嬉しそうに微笑んでお礼を言ってくださった


「ありがとう、Aちゃん」

『お礼を言われる様なことは…』


その微笑みがあまりにも綺麗で顔を見ることができない


「どう？ここのお仕事にも慣れた？」

『は、はい！アオイ様が治療のしかたを優しく教えてくださるので』


蜜璃様はお茶を飲むとほっ、とした様に息をついた


それほどまでに気にかけてくれていたのかな


少し口角が上がるように感じる


「よかったわ。大変なこともあるかもしれないけれど、私はいつでもAちゃんを応援しているからね」


安心した様な声を出す蜜璃様


その声がとても嬉しかった


しばらくして患者様の検温の時間のために蜜璃様とはわかれた


また時間がある時に、夜だけれど一緒に外に出かけたい

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