3 記憶 ページ4
〜空介side〜
まさか、あんな答えが返って来るなんてこの時の俺は知らなかったんだ…。
☆
先生:入って来て良いわよ
ガラガラッ
そこに入ってきた女の子は、明らかに見たことある。忘れるわけないずっと会いたかったあの子にそっくりだったって言うよりはAだ
間違える訳ない！
A:え、えっと。ムーン学園から転校して来ました、流星 A…です。よろしく…ね？
ガタッ！ 思わず勢いよく立ち上がってしまった。
空介:A！
半田:え、あの子が？
風丸:松野、知り合いか？
A:え、えっと、何処かでお会い…しましたっけ？
空介:え？A僕だよ？松野空介だよ！
名前だって、顔だって同じで上がり症なのも変わってないのに…
A:えっと、えっと。
僕の名前を知らない？忘れないって言ったのに…僕はずっと覚えてて、ずっと想い続けてたのに。
いつかは必ず届くって信じてずっと…。
先生:ごめんねー、後で話してもらっても良いかしら？席はそうねぇ、半田くんの隣でいいかな？
A:は、はい
彼女は軽く会釈して先に向かった。
彼女は、この短い距離なのに転びそうになってしまった。そんなところも昔のままなのに？
僕、忘れられたのかな？
もしかして、もしかしたらいつもの意地悪かもしれない！ そうでも思わないと精神が持ちそうにない。
半田の隣ってことは僕の前だよね
休み時間に少し話をしてみようかな。
〜休み時間〜
空介: 流星さん、さっきはごめんね？
もう一回聞くけど、本当に僕のこと覚えてない？
A:ご、ごめんなさい。本当に何も…
私3年前からの記憶がなくて。
空介:そ、そうなん…だ
A:私が覚えてないだけで、実は私達会ってるのかな？ なんてね^^
空介:そう…だね
記憶が…ない？
僕は絶望のどん底に突き落とされた気分だよ。
半田:クス…マックス！
空介:え、あ うん、
半田:あの子なんだろ？ショックでお前倒れてさ
空介:なぁ、半田
半田:マックス？
空介:好きな女の子の中に自分がいないって、どうすればいいんだろ。
半田:マックス…
僕は泣き出してしまった
半田: …しっかりしろよ！流星さんの記憶の中にマックスがいないなら、これからの時間を大事にすればいいだろ！？その時間の中でマックスと流星さんとの時間を思い出すかもしれないだろ？
空介:そう…だよな！俺が取り戻す。
あの時間を…。
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作者名：松野 月 | 作成日時：2017年7月11日 0時
