15 偽物 ページ16
〜空介side〜
空介:ごめんA、よく聞いてくれるかな？
A:う…うん
空介:Aが記憶をなくす前から、僕達は仲良しでいつも昼休みになると植物室で待ち合わせして一緒に遊んでたんだ。
A:空介君といると懐かし感じがするのも、初めてのはずの道なのに近道を知ってたのも…そのせいかな？
空介:そうかもね、後…お父さんは離婚したから居ないんじゃないんだ。
A:だって、お母さんが…
本当は気づいているんだろ？離婚ではないって
空介:Aはね？ お父さんとお出掛けした先で、1人の女の子を助けたんだ
Aの表情が歪んだように見えた。
A:お…とう、さん？
ポロポロと涙を流し始めて、苦しそうにそう呼ぶ。
空介:お父さんはAを庇って、助からなかった…
泣き崩れてしまった…もっと言い方があったはずなのに、僕の言葉は直球ストレート過ぎたかもしれない。
僕はAを抱きしめて頭を撫でた
A:くぅ…ちゃん。くうちゃん。
思い出したんだ…これでよかったのかな？
Aは泣き疲れて寝てしまったようだ。
Aを保健室に連れて行き僕は飲み物を買いに行った。
ガラッ その時僕は…Aの元を離れた事を後悔した。
僕とよく似た顔の男が…
空介:お前Aに何してるんだよ！
A:松野君？その制服うちのだよね？松野君もうちの学校だったの？
空介:何言ってんの？A、僕が空介だよ？
松野:何言ってるの？変な言いがかりつけないでよね？それにしてもよく似てるね
A:そうだよー、松野君エイプリルフールには早いよ？
僕は保健室から飛び出してしまった。
屋上まで駆け上がった
空介:あんな光景見て…落ち着いてられないよ…。
保健室に入った時.松野とAがキスしてたところをピンポイントで見てしまったのだ。
やっと…寄り添える日が来たと思ったのに。
空介:クソっ！A誰だよあいつ！
ガチャッ 屋上ドアが開いたと思ったらあいつ…
松野:傑作だなw王子様ww
空介:何しに来たんだよ！！
松野:俺さ、この前Aに会って一目惚れしちゃったんだよね〜、Aがあの時空介君に似てるって言ったから少し調べてさ、演技ったらコロっと騙されちゃってさw可愛過ぎかよw
空介:純粋と言ってほしいな？(•言•。)
松野:ごめんてwでも、このままじゃ入れ替わってる事になるよな？
松野:じゃあさ…
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作者名：松野 月 | 作成日時：2017年7月11日 0時
