～取り戻したい何かがある～松野空介 (ページ12)

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11 半田の決意ページ12

～半田side～

あゆみと名乗る奴に言われた
「好きな人のお手伝いがしたい」俺は頷いたが実際は違うかもしれない…。

Aが好き、これは変わらないし嘘じゃない。
けど、Aは確かに「待ってる人がいる気がする」と言っていた。

じゃあ、そこまで導いてやるのが男というものだ

好きな女の幸せを願えないなんて…情けない。

俺は手伝いがしたいんじゃなくて、記憶をなくしているのを良いことにAを騙しているのと何ら変わりない、

最低だよ…。

半田:Aに言わなくちゃ…。

俺は教室へ向かったのだが、

ちょっと辛いなぁ、今決めたはずなのになぁ…

Aとマックスが楽しそうに話してる光景を目の当たりにしてしまったのだ。

マックスは俺たちのこと知ってる上でAにもう一度向き合おうとしている。

だから俺はマックスが来ると引いてしまうところがある

半田:あれ…？可笑しいな。

ポロポロと溢れ出る涙を止めることができない。

俺をチラッと見て、驚いた様子でマックスがこっちに駆けつけた

空介:半田！？大丈夫？ここだとAに気づかれちゃうかも、保健室行こう？

何でお前はこんなに優しいんだよ…

ライバルの格好悪いところ見せればお前的には良いだろうに。

格好悪いところ見せないようにAには気づかれないようにそっと出て来たんだろ？

半田:俺…Aのこと諦めたくないけど…俺じゃダメみたいだ

空介:半田…？

半田:俺は好きな奴の幸せへ道を作ってやりたいから…だからAを諦める

空介: …

半田:マックス！Aを幸せにしないと許さないからな？

俺は精一杯の笑顔でそれだけ言ってその場を立ち去った。

そうもしないとまた涙が溢れちゃうから…。