本音 ページ44
Aと私があの人達を倒しているうちに敦が皆を避難させる。
シンプルでいい考え。
私は峰打ちにした人達をじっと見つめる。
この人達、装備はしっかりしているけれど、ナイフになれていない。あれ、あの子は・・・
柱の影に隠れて駄菓子屋で見かけた少年がこっちを覗いていた。
「鏡花ー、て、君・・・」
Aも少年に気づいたよう。
ゆっくりと少年の前まで歩き、口を開く。
「君、何か言いたそうだね」
「お姉さん、何で分かるの?」
「なんかそんな気がしてね。それで、君は何をしたいの?」
少年は少し口を開き、再び閉じる。
「駄目、こんな事言っちゃ、母様を困らせる」
「そう、でも今君が何を言おうと、君の母親の耳には届かないよ。それに君の人生は君のものだ。言いたい事言ってもいいんじゃない?」
「・・・ 僕、あの人達をぶっ潰したい。それで母様を助ける!」
「そう、それじゃあその手伝いをしてもらおう。彼処にいる白い服のお兄ちゃんの所に行って同じ事を言いな」
Aは敦を指差して言う。
「それじゃあ鏡花、そろそろ行こうか」
「うん」
私は他の男達の下に向かう。
・
一人一人の能力は低いけれど、数が多いのと、ナイフに痺れ薬が塗られているのが厄介だ。
Aの方を向くと、Aの後ろでナイフを振りかざす男がいた。
「A、危ない!!」
残りの人を全員峰打ちにして叫ぶ。
けれどそれは間に合わなかった。
Aがうずくまり、血が流れている。
「これで、終わりだ!!」
Aの首目掛けてナイフが振り下ろされる。
「バーカ」
ドカッ
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作者名:水月
作成日時:2020年2月20日 7時