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圭人｢A姉？
え、どしたの｣
突然の私の行動に動揺する圭人。
彼の両腕は行き場をなくしてふわふわと空を切り、たくましい胸板からは似つかないような速い鼓動がTシャツ越しに伝わってくる。
｢健一さんにね｣
圭人｢パパ？｣
｢うん。
圭人がおっきくなったら嫁に来いって言われたの｣
圭人｢え…！何それ。
うわぁー…まじかパパ｣
｢健一パパにも言われたしさ｣
圭人｢…ん？｣
腕をほどいて彼と向き合う。
｢ちょっとだけ、素直になろうと思います｣
圭人は不思議そうに首を傾げ、私は彼の薄い唇に触れるだけのキスをした。
圭人｢…なんで｣
嬉しいのか訳が分からないのか、今にも泣きそうな圭人くん。
圭人｢けいとは弟じゃないの｣
｢…ちがう｣
圭人の愛の告白が、自分の気持ちに気付かせてくれた。
弟だと思っていたわけじゃない。
弟だと言い聞かせて、彼を男として見ないよう自分を律していただけなんだ。
いつの間にか頼もしくなった背中。
変わらない優しい声と口調。
いつだって人を気遣えるおおらかな人柄。
これほどそばにいるのに彼のことをすきにならないなんて、無理だった。
｢圭人がすき。
言ったやん、圭人がいちばんって｣
それだけ伝えると、圭人は真っ赤な顔でぼろぼろと涙を流し、私を力いっぱい抱きしめた。
両腕で私をがっちりホールドしながらも、頭上ではぐすぐすと鼻をすする圭人が可愛くて可笑しくて。
涙声で『A姉すき、だいすき』とひたすら愛を伝えてくる彼に、ひとつだけ不満を打ち明ける。
｢今日から“A姉”は禁止な｣
私が発した禁止令に、彼は『ふはっ』と笑って私を腕から解放し、おでこを合わせた。
圭人｢A｣
まだ潤んだままの目で見つめられ、一瞬目の前がぼやけると、噛みつくようなキスが降ってきた。
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青(プロフ) - 布由さん» ありがとうございます うちは日本語あんま得意じゃないんでごめんなさい (2018年7月16日 23時) (
レス) id: 971749c1a6 (このIDを非表示/違反報告)
布由(プロフ) - 青さん» ありがとうございます！分かりにくかったですね…。主人公の家から圭人くんの車で圭人くんのマンションまで移動して、車を置いてからタクシーでお店まで行った、という流れです。 (2018年7月5日 7時) (レス) id: 70a19695e6 (このIDを非表示/違反報告)
青(プロフ) - この作品大好きです！42ページのやつって結局タクシーで行っとるんですか？ (2018年7月5日 0時) (レス) id: f8ce159ddb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：布由 | 作成日時：2017年8月11日 0時
