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眠気が薄れ、目をあける。
眼前は血の海だった。
＿＿＿＿
4年前、トンパはキャンディ片手に試験会場を歩いていた。
新顔を見つけてはキャンディを渡し、互いに頑張ろうと励ましの言葉をかける。毎年トンパが楽しみにしている新人潰しをまさに今している所だ。
「よ、お前さん達新顔だね。」
そしてトンパが見つけた最後の新顔は、赤髪の青年と少女。
青年は見た所20歳ほどの年齢だが、少女は10歳ほどにしか見えなかった。
ハンター試験で少女はさぞ目立つだろう。
「ヘェ、分かるんだ。アンタもしかしてベテラン？」
「ああ！俺はもう31回も試験を受けてる、ベテラン中のベテランよ。何か分からねえ事があったら何でも聞いてくれよ。ほら、お近づきの印のキャンディだ。お嬢ちゃんには2つな。」
いつもだとお互い頑張ろうなと言い残し、立ち去る所だが、その時は青年に腕を引っ張られた。
「31回……それでも受からないのは、余程運動神経が悪いもしくは……別の目的があり、途中でわざと落ちている。」
どくん、と心臓が唸る。
「運動神経の悪さ、これは運が悪かったと捉えてくれてもいい。ただ……別の目的、それは何か？」
どくん、脳が警鐘を鳴らす。
「単純明快、新人潰しだろうね。」
キャンディには何か薬剤が入ってるね、無臭のものを使った方がいい。とまで言った青年は微量ではあるが、殺気をトンパに向けている。
トンパは気絶しそうになりながら後ずさる。
「お、お前……」
「ア？名前言ってなかったかな。俺はレノル、こっちはノア。」
そうじゃないとトンパは叫びたかったが、いつ殺されるか分からない。トンパは初めて死に直面する状況に陥ったのだ。
「安心してよ、キミは殺さない。今年も落ちて来年もまた新人潰しをするんだろう？そのウザイほどの執念はよく分からないけど、気に入った。」
＿＿＿＿試験中、会場の隅で座ってて。
そう言い残し、レノルはトンパの口にキャンディを放り込んだ。
トンパは自分が配ったキャンディだと気づきながらもそれを吐き出そうとはしなかった。
程なくして試験は始まった。
試験内容を説明されているあいだ、トンパは眠気に襲われ、抗うことなく眠りに落ちた。
そして次に目を開け、広がった光景は冒頭に記述した通りである。
血の海の中央では、レノルがノアの頭を撫でていた。
こいつらが全員を殺したのだ、と理解するのに時間は要らなかった。
……寧ろ自分が生きている、と理解するのに時間を要した。
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如月 昴(プロフ) - 待ってます (2020年12月24日 0時) (
レス) id: f6be19e74d (このIDを非表示/違反報告)
雪寝子(プロフ) - 如月 昴さん» コメントありがとうございます〜！いずれ本人も戦う(予定)ので気長に見守ってやってください……() (2020年12月24日 0時) (レス) id: 6c23cea859 (このIDを非表示/違反報告)
如月 昴(プロフ) - 夢主の性格は好きだけど妹にやらせてるのはちょっと、本人にやってほしいな (2020年12月23日 17時) (レス) id: f6be19e74d (このIDを非表示/違反報告)
雪寝子(プロフ) - レイカさん» ありがとうございます(五体投地)頑張ります……！ (2020年5月4日 19時) (レス) id: 6c23cea859 (このIDを非表示/違反報告)
レイカ(プロフ) - え、好きです（唐突）更新頑張って下さい！ (2020年5月4日 15時) (レス) id: 2f295bf970 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪寝子 | 作成日時：2019年11月24日 22時
