● ページ20
そして日は傾いた。
ノアはレノルの言いつけ通りに手頃な鳥＿＿隼と鳶を手に持ち帰ってきた。
そんなノアにレノルはよくやった！と褒めちぎった。
「……で、お前どうするの？」
「ンー、今日あたり狩ろうカナ♢」
焚き火でこんがり焼いた酷く味の薄い焼き鳥を食べながら、レノルはそう問うた。
どうする、とは試験の事である。癪ではあるが、試験官としての職務を全うすると決めたのだ。
「ソ、面倒な事起こさなければなんでもいーよ。じゃ、俺らはここらで別行動だな。」
さっさと焼き鳥を食べ終えたレノルは立ち上がり、ノアを抱き上げ夜の森に消えた。
「……いつか君と
ヒソカの呟きは届かずに、夜の風に消えていった。
＿＿＿＿＿＿＿＿
ヒソカから離れたレノルは、手頃な木に登り悠々と下を眺めていた。
そして、どこからか紙を取り出しこう綴った。
【一時釈放されたので報告する。近いうちにそちらへ帰る。】
たった二文だけの手紙を隼の足に括りつけ、「……よし、行け。」とだけ言うと、隼はキョーンと鳴いて水平線の彼方へと飛び立った。
「……アイツに会うのは本当に気が引けるよ。ね、ノア。」
寝てしまったノアの頬を撫でながら、レノルは隼が飛んで行った水平線を見つめた。
「また紳士的とかナントカ言われるし、アー、もう、本当に会いたくない。人をトリックタワーにぶち込んで置いて、釈放されたら手紙くれ？オカシイだろ、あのクソジジイ……」
脳裏に浮かんだ胡散臭いシルクハットをかき消し、どうにか寝ようと試みる。
しかしいくら試せども、あのシルクハットは消せなかった。
＿＿＿＿
「おや、もうそんな時期か。これは楽しみだ……さて、紳士的に教育をしようではないか。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 76人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
如月 昴(プロフ) - 待ってます (2020年12月24日 0時) (
レス) id: f6be19e74d (このIDを非表示/違反報告)
雪寝子(プロフ) - 如月 昴さん» コメントありがとうございます〜！いずれ本人も戦う(予定)ので気長に見守ってやってください……() (2020年12月24日 0時) (レス) id: 6c23cea859 (このIDを非表示/違反報告)
如月 昴(プロフ) - 夢主の性格は好きだけど妹にやらせてるのはちょっと、本人にやってほしいな (2020年12月23日 17時) (レス) id: f6be19e74d (このIDを非表示/違反報告)
雪寝子(プロフ) - レイカさん» ありがとうございます(五体投地)頑張ります……！ (2020年5月4日 19時) (レス) id: 6c23cea859 (このIDを非表示/違反報告)
レイカ(プロフ) - え、好きです（唐突）更新頑張って下さい！ (2020年5月4日 15時) (レス) id: 2f295bf970 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雪寝子 | 作成日時：2019年11月24日 22時
