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風を切る音と地を蹴る音が混じり、酷く響く。1人の少女と2人の男の闘いをただ傍観しているレノルは楽しげに笑っていた。

トランプが投げられた、しかしそこにはノアは居ない。
針が投げられた、されどそこには何もなく。
ただ少女に翻弄される2人が面白く思えた。

「傍観だけじゃつまらないだろう?キミもやりなよ。」

ヒソカがそう声をかけたが、レノルは面倒だと一蹴した。今のヒソカはノアの身のこなしについていけてないように見える。

「もうちょい余裕になってから言いなよ、ノアも結構強いんだから。」
「どういう育て方したらこうなるの本当に。」

イルミが眉を寄せながら針を投げるが、その針も見事にかわしイルミの頬にノアの鋭い爪が掠る。

「ンー、秘密♡」

にぱ、と子供のように微笑んだ。

「(うん。イルミは知ってたけど、ヒソカ…いい動きをする……もしかして、期待以上だったかも。)」

その微笑みの裏では、試験官らしく思案していた。レノルの観察眼は自他ともに認めるほど優れている……これは彼に狩猟の経験があるからだ。

レノルは、生まれつき観察眼が人より優れていた。しかし、それに磨きをかけたのは彼が生を受けた猟師の家庭だった。
猟銃を構え、神経を研ぎ澄ませ、対象が気を抜いたその瞬間を撃ち抜く。

手を銃のように構え、いたずらに「バン!」と呟いてみればノアは銃に撃たれたように倒れる。

「……は」
「……♤」

倒れて動かないノアを警戒した2人は即座に離れ、様子を見る。
そしてノアに近づくレノルを理解不能とでも言いたげな目で見詰めた。

「子どもはもう、寝る時間だ。」

レノルはノアを抱え、顔にかかった髪をそっと払い除け静かに梳かした。
どこまでこいつは自己中心的なんだと思うヒソカだったが、それ以上にこの奇妙な兄妹に対しての興味が膨れ上がった。

囁かな、プレゼント。→←●



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如月 昴(プロフ) - 待ってます (2020年12月24日 0時) (レス) id: f6be19e74d (このIDを非表示/違反報告)
雪寝子(プロフ) - 如月 昴さん» コメントありがとうございます〜!いずれ本人も戦う(予定)ので気長に見守ってやってください……() (2020年12月24日 0時) (レス) id: 6c23cea859 (このIDを非表示/違反報告)
如月 昴(プロフ) - 夢主の性格は好きだけど妹にやらせてるのはちょっと、本人にやってほしいな (2020年12月23日 17時) (レス) id: f6be19e74d (このIDを非表示/違反報告)
雪寝子(プロフ) - レイカさん» ありがとうございます(五体投地)頑張ります……! (2020年5月4日 19時) (レス) id: 6c23cea859 (このIDを非表示/違反報告)
レイカ(プロフ) - え、好きです(唐突)更新頑張って下さい! (2020年5月4日 15時) (レス) id: 2f295bf970 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雪寝子 | 作成日時:2019年11月24日 22時

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