糸、31本 ページ36
「あ、Aさーん!」
暫く歩くとゴンの元へ着いて、ゴンは魚を2匹焼いていた。
「ごめんね、魚これしか取れなくて…逃げちゃったのかなあ。」
そうしょぼくれるゴンに私はりんごだけで大丈夫だからゴンが食べるように言うと目を丸くし、食べなきゃだめだと言ってきた。
「ゴン、私は生き物の肉を食べてはいけないのです。ですので、2つともゴンが食べて下さい。」
りんごを2つ彼に分けると渋々と言った顔で受け取ってくれた。
特訓の成果と出来るようになったという嬉しい報告に日が暮れて行った。
私が言った殺気に自分の殺気を乗せて気配を消すのはまだ出来ないけれど百発百中で動く物から対象を取ることは可能になったとの事。
「……驚きました。」
「え?」
「一日で、しかも半日で出来るようになってしまうんですから。」
「Aさんも出来てたでしょ?」
「いえ、あれは偶然です。」
ゴンの驚く声が夜空に木霊した。
____
夜も更けて、ゴンはぐっすり眠ってしまった。……私の膝の上で。
見た目に反して柔らかくさらりとした髪を指で梳かしながらそっと頭を撫でる。
時々ううんと身を縮める様はまるで胎児のようだ。
「羨ましいねェ…♡」
ぞわり。
「Aに膝枕されるのって中々ないんじゃないカナ?」
何でここにヒソカ様が…?
心を読んだようにヒソカ様はくつくつと笑って奇術師に不可能はないのさとお決まりの台詞を決めた。
「ゴンには何もしないで下さい。」
「しないさ。ただ君らが何してるか見に来ただけ♦」
私の隣に腰を下ろし、ゴンの寝顔を覗き込んでいいねェと呟いた。
咄嗟にゴンの顔の前に手を割り込ませ、見せないように隔てた。
「イジワル♡」
プレートを狙う気は無さそうで、特に殺気も放っていないから大丈夫だとは思うけれど…万が一の為に極力防いでいる。
「Aも表情豊かになってきた様でボク嬉しいよ♧」
「豊か…でしょうか。でも、きっとこの子の影響ですね。」
その話を聞いてくれた彼らとハンター試験に行かせてくれた主様に感謝しなければなと思った夜だった。
「A。」
「はい、なんでしょ…」
ちゅ、と唇に温度。
近くにあるヒソカ様の整った顔。
「あまりにAのカオがよくてキスしちゃった。ゴチソウサマ♡」
そう言って彼は立ち上がり、森の奥へ消えてしまった。
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
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雪寝子(プロフ) - たぬぽこ//tanupokoさん» ありがとうございますゥウウウウウウ!!!!ヒソカ×夢主書いててすごく楽しくて……!更新頑張ります! (2019年3月26日 0時) (レス) id: 51730a8f9e (このIDを非表示/違反報告)
たぬぽこ//tanupoko(プロフ) - コメント失礼します!夢主ちゃん可愛いくて可愛いくて……初心な彼女をヒソカがいじって喜んでいるところが大好きです!これからのヒソカと夢主ちゃんとの絡みが楽しみです!(それ以外の方との絡みも大好きですよ) 更新されたらまた飛んで来ますね☆ (2019年3月25日 23時) (レス) id: 7891f007bf (このIDを非表示/違反報告)
雪寝子(プロフ) - ヒガンバナさん» ンンンンンンンン(悶)ありがとうございます〜ッッッ!!!!!!!更新頑張ります! (2019年3月23日 15時) (レス) id: 51730a8f9e (このIDを非表示/違反報告)
ヒガンバナ(プロフ) - めっちゃくちゃ!お!も!し!ろ!いいいい!最高です!更新を楽しみにしています!頑張ってください! (2019年3月23日 15時) (レス) id: 5d73287e24 (このIDを非表示/違反報告)
雪寝子(プロフ) - 鈴切丸さん» わわわありがとうございます〜!更新頑張ります! (2019年1月13日 14時) (レス) id: 51730a8f9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪寝子 | 作成日時:2017年12月17日 15時