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「簡法を熟知していると上司に大人気ですよ。」
「ええ、下卑たやり方だなあ……」

昼下がり、鬼灯とシロは天罰鍋を作るべく地獄の釜を囲んでいた。
Aと柿助、ルリオは外で遊んでいる。こんな生々しいものを子どもに見せるものかと鬼灯は考え、二匹に外で遊ぶよう頼んだのだ。

「あ、こいつを切って煮て下さい。」
「ワン!」

____

一方、外で遊ぶ一人と二匹。
それはそれは楽しそうに走り回っていた。
初めは玉つきだったが、それは人間であるAしか出来ずにやめたのだ。

「柿助くん、ここまでおいでー!」
「いや絶対無理でしょ!」

ルリオの背に乗り、空を飛ぶAに柿助は反則ゥ!と叫んでいた。
ルリオは彼女を怪我させないよう、低空飛行に安全運転で飛んでいた。…彼女に怪我をさせたら焼き鳥にされそうだと顔面蒼白で思うのであった。

「あ、おにいさんだ!」
「どこかに出かけるのか?」

小屋から出てきた鬼灯はAの姿を捉えると小さく手招きをした。それを見逃さなかったルリオはゆっくりと着地した。

「Aさん、少し外出するのですが一緒に行きますか?」

Aと同じ視線になるようしゃがみ、出かける提案をする鬼灯。
…それと同時に怪我がないか確認している。
抜かりないぞこの鬼神。と思う二匹であった。

「いいの?」
「はい、行きましょう。」

やった!と喜ぶAを抱え、ルリオと柿助に亡者が逃げないように見張りを頼む鬼灯はいつもより表情筋が緩んでいた。

シロと共に歩いて、数分。
目前には《出》と掲げられた門が現れた。

「天国・地獄・現世すべての境です。さ、行きましょう。」

中に入ってみると奇妙な彫刻が施されている柱やぐねりと曲がった時計、床から生える棘など、気味の悪い造りだ。まだ子供であるAからしたら怖いものだ。
きゅ、と鬼灯の着物を掴む力を強くするとそれに気付いた鬼灯は大丈夫ですよ、とAをあやした。



「「……あ。」」

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雪寝子(プロフ) - ボンクラMONKEYさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!ゆっくりとした更新ですがどうぞ今後ともお付き合いくださいませ! (2023年3月7日 19時) (レス) @page26 id: 8c56c9b648 (このIDを非表示/違反報告)
ボンクラMONKEY(プロフ) - めちゃ好きです。この作品に出逢えて良かったです。ありがとうございます。 (2023年3月1日 20時) (レス) @page25 id: 402691cbe4 (このIDを非表示/違反報告)
雪寝子(プロフ) - noche/ノーチェさん» 数ある作品の中から見つけて下さって本当にありがとうございます!評価まで頂き…本当に嬉しい限りです!のんびり書いておりますが、どうぞお付き合い下さい。本当にありがとうございます! (2022年9月26日 22時) (レス) id: 8c56c9b648 (このIDを非表示/違反報告)
noche/ノーチェ(プロフ) - この作品を気づくのが遅くなってしまったことがとても悔しいです。評価を失礼ながら100票目を頂きました。もちろん1番右です!遅いかもしれませんが無理をしない程度に更新を頑張ってください。失礼しました (2022年9月26日 0時) (レス) @page22 id: 958fbd2e0b (このIDを非表示/違反報告)
雪寝子(プロフ) - 暇人(笑)さん» わああ、ありがとうございます!とても励みになります……!更新頑張ります! (2020年9月3日 11時) (レス) id: 6c23cea859 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雪寝子 | 作成日時:2020年8月2日 17時

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