解せぬ……32 ページ4
貴方side
授業中、まりちゃんの宿題という内職をしながらノートをとる。
できるだけ計画をたててやっているが、物理的に出来るかどうか不安なところだ。
「__であるから、この証明はこうなります」
「では、この問題を……咲音さん」
内職をしている真っ最中だった私は、バレたか?と思い肩を揺らす。
しかし、それは杞憂だったようだ。
先生は問題の質問をしただけだったらしい。
私は大急ぎで問題を見る。
『あ、え……っと』
しまった。
つい内職に夢中になって先生の話をあまり聞いていなかった。
私が教科書と問題を照らし合わせながら考えていると、ふと隣からトントンと音がした。
そこには月島くんがこちらにノートを見せて、ココだよと示してくれていた。
『えっと、__なので、○○と△△は等しい、です』
「よし、正解だ」
先生は満足げに頷き、たった今やった問題の解説をする。
私は月島くんにありがとうという意味を込めて手を合わせて頭を下げる。
それを見た月島くんはこちらを少し見たあと、また前を向いた。
また後でお礼をしよう。
私はそう思いながらまた内職を始めたのだった。
540人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
冬景色(プロフ) - かめそんさん» 初めまして。応援コメントありがとうございます!お褒めに預かりとても嬉しく思います。これからも精進いたします! (2020年5月12日 7時) (レス) id: e83ba022d2 (このIDを非表示/違反報告)
かめそん(プロフ) - 初コメ失礼します。とても面白くて続きが気になります!更新頑張って下さい!! (2020年5月12日 4時) (レス) id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:冬景色 | 作成日時:2020年5月9日 8時