解せぬ……54 ページ26
月島side
『……は? ケーキバイキング?』
咲音サンから相談を受けた数日後。
部活終わりに呼び止められ、僕はいきなりチケット二枚を渡された。
詳細を聞くと、そのチケットは某有名店のケーキバイキングの予約チケットらしい。
『なんで僕に渡すわけ?』
「だって、授業中とか沢山助けてくれたから、そのお礼にと思って」
忠くんに月島くんの好きなものを教えてもらった、と本人は嬉しそうに話す。
山口め、人の事をまたべらべらと……。
「一人だと入りづらいだろうし、次の休みに誰か誘って二人で行っておいでよ!」
確かに、あの有名店に一人で入るには少し緊張してしまうだろう。
だが、彼女は僕にバイキングに誘えるような友達がいると本当に思ってるのか?
誘うなら山口だし、仮に山口を誘ったとしてガタイの良い男二人で入るのも中々に目立つと思うのだが。
『……じゃあ咲音サン着いてきてよ』
「……え?」
ーーー
「ごめん、待った……?」
『いや、別に』
スマホをいじっていると、私服に身を包んだ咲音サンがこちらへ走ってくる。
あの後、まさか了承されるとは思わなかった。
まあケーキが食べられるならいいかと僕はあまり深く考えずにこの日を迎えたのだが。
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冬景色(プロフ) - かめそんさん» 初めまして。応援コメントありがとうございます!お褒めに預かりとても嬉しく思います。これからも精進いたします! (2020年5月12日 7時) (レス) id: e83ba022d2 (このIDを非表示/違反報告)
かめそん(プロフ) - 初コメ失礼します。とても面白くて続きが気になります!更新頑張って下さい!! (2020年5月12日 4時) (レス) id: e5672cfe47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:冬景色 | 作成日時:2020年5月9日 8時