紫陽花の花に..ふわり。無垢の羽根(tkxin)無垢の羽根シリーズ(１)

＝真っ白な・１２＝ ページ12

＿＿＿＿部屋を漁り、久し振りの漢字辞典を持ち出し

リビングのソファで、２人..悩む。


「う〜ん・・“けい”かぁ〜。
　なぁ、けいはどんな漢字がいいんだよ。なぁ？」



またも、首をこてん。こてん。とさせ

人差し指を頬に置き、困り顔。

「ん゛〜〜・・わかんなぃぃ・・。」



＿＿＿あ。。かわぃ・・って、、違う違う！



「まぁ〜そら〜そうだよな・・
　天使って漢字分かんねぇよな。う〜ん・・つーか
　そんなんで、高校行けんの？？」


「ん♪それは、へぃき〜。」


「平気って＿＿お気楽極楽だな、マジ。」


「んふふ〜。
　・・あ、ね。ね。あのね、雄也がきめて
　けいのー..かんじっ。」


「俺が？」


「ん。そーぅ。
　けい、雄也がこれだーってぃうのにするっ。
　けいっぽぃー、かんじえらんでっ。」



「あー・・責任重大だな・・。
　でも、まぁ〜分かった、じゃ〜まずは..
　それっぽい漢字を、何個か選んで〜っと・・」




漢字辞典の“音訓さくいん”のケイのトコを

俺は真剣に見つめる。

けいは、ぐぅーっと近付き、期待の眼差しだ。



＿＿＿ドキドキ。・・ドキドキって何だよッ!!!




「じゃ、じゃ〜ケイの漢字、抜粋すんぞー
　え〜と、案外ケイっていっぱいあんだなぁ・・。
　まずは、“啓”と“恵”と“慶”と〜、あと
　“景”かな。んで〜」

ぺラリっとページを捲り

「お〜、あと“蛍”もあるし＿＿＿つか“鮭”も
　ケイなんだな。」



「ん〜、なぁにー。」


「これ、この漢字。この、“鮭”。」


「あ。ゆーやは、これがいぃ？」


「いやいや、どこの親が自分の子供に
　“しゃけ”ってつけんだよっ。」


「しゃ..け？＿＿あ。お魚の？」


「ああ。そ〜だよ。
　・・まぁ、頑張り屋な子にはなるかもな。
　川を一生懸命上るしさ。」


「じゃ。けいは〜
　いっしょーけんめーな子になるっ！」


「いやいやいや、違う漢字にしよーぜ。
　な？」


「んー・・そぅ？」


「ああ、そうっ。＿＿あ、あとは親父と同じ漢字で
　“圭”があんけどさ・・」


「ど〜れ？」


「これこれ。」


「ほぉー..お魚がなくなったね。圭だけだ。」


「ああ、そっか、そうだな。ん〜でもさ、
　この“圭”は、けいっぽくないな。」


「そ〜ぅ？」


「う〜ん・・けいは、もっとこ〜〜なんっつーか。
　＿＿そ〜いやーさ、漢字って漢字の意味があんだよな
　それも合ってた方がいいよなぁー・・」


「んー..いみ。。かんじのぃみー。」

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