紅一点は16人がだいすき！3 (ページ2)

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北「俺も頑張るから。早く休憩入ろうね」

耳元でささやく北人さんの声に顔をあげると
かわいいお顔で笑っていた。

スタンバイし、曲が流れ
北人さんのすぐ隣で綺麗な横顔を見つめながら
妖艶に踊りまくる。

“OK”

北人さんのシーンが終わると
最後はソファーのある部屋でのシーン
北人さんとのペアを選んだおかげで
踊るシーンはほとんどなくて
リキヤさんや昂秀、海青のパフォーマンスを
煽ったり、北人さんに絡みついたり。

だけどその場所でのシーンはMVの各所で
使われるため、OKまでに1時間かかった。

1時間さらしていた体はもう冷え冷えで
やっと休憩に入れるという安堵感からか
北人さんに倒れかかる。

北「A⁉︎ 大丈夫？」

　『北人さんごめんなさい』

体を起こそうとするが力の入れ方がわからない。

壱「A、大丈夫大丈夫。じっとして」

隣から声がしたと思ったら体が浮く。
お姫様抱っこをされた状態で
壱馬の顔を見ると目が合った。

壱「頑張りすぎ」

たった一言それだけを言うと
控室まで歩いていく。

部屋の奥に用意されていたソファーに
そっと降ろされると目線を合わすようにしゃがむ彼。

壱「よう頑張ったな。えらかったで」

あ、この感覚すごく懐かしいな。
昔はよくしてくれてたな。

『壱馬』

無意識に彼の名前を読んだ。

『あ、ごめん』

壱「A」

壱馬の手が私の頬に触れた。

コンコン

陸「壱馬、、、あっごめん。」

壱「いや、陸さんどうしましたか？」

陸「壱馬撮影戻れる？」

壱「はい、すぐ戻ります」

壱「いってくる。ゆっくり寝とけ」

そう言って出ていった。

残された陸さんと私には
なんとも言えない空気だけが残った。

陸「あ、えっと、体調はどう？」

　『服がほしいんですけど、、、(笑)』

陸「はっ！そうだよね！まってて」

陸さんが出て行こうとしたとき

健「A、大丈夫？」

　『健太さん』

健「はい、ちゃんと着ときな」

　『ありがとうございます』

健『薬ある？』

　『カバンの中に』

健『わかった』

カバンと水を持ってきてくれて
薬を飲もうとしたら

陸「なんか食べとかなくて大丈夫なの？」

　『あ、そっか』

健「お弁当開けてみる？」

3人でお弁当を覗くが
食べたいものがない。

健「お腹痛いときに食べたいものじゃないね(笑)」

陸「ほかになんかないのかな？」