【JH】ふわふわな初恋を君と。 (ページ3)

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○ 共有しよう。ページ3

JH「名前、聞いてもいい？」

『キム Aです』

JH「俺はユンジョンハン」

『よろしくお願いします』

簡単な自己紹介をし、他愛ない会話をする。

会話で得られた情報は

名前はキム A

クラスは１-Ａ

俺の予想通り目立つ容姿のせいで苦労をしていること

先程も同級生の男子数名に絡まれて逃げてきたこと

逃げ疲れてここで眠ってしまっていたこと

ザッとこのくらい。

『先輩は、よくここに来るんですか？』

JH「うん、俺のお気に入りの場所」

『あ、そうだったんですね…ごめんなさい。』

JH「え、なんで謝るの」

『だって、わたしが場所占領してしまっていたから』

申し訳なさそうに、形の良い眉を八の字に下げ
軽く頭を下げる。

慌てて "全然、謝んないで" と顔を上げさせる。

JH「ここ、あんまり人来ないんだよ。よかったら
またおいで。まぁ、俺がいるときもあるかもだけど」

この流れだと、もう此処には来てくれないかもと思い
少し早口になりながら言う。

『 …いいんですか？』

微笑みながら頷くと、彼女も笑ってお礼を言った。

せっかく１人になれる場所だったのに。
何故この子に "おいで" なんて言ったのか。

でも、この子ならいいやって、そう思ったんだ。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿♩

しばらく話し込んでいると、終わりのチャイムが鳴った。

２人で顔を見合わせて、"そろそろ行くか" と揃って
立ち上がる。

出逢って間もないというのに、居心地が良すぎて
結局最後まで居座ってしまった。

会話なく、１人分ほどの距離を空けて並んで歩く。

楽しかったな、と少し浮つく感覚を感じながら
隣を歩く彼女を見る。

視線を感じたのか、こちらを振り向き目が合ってしまう。

やば、見過ぎた。

何事もないように視線を逸らそうとしたら
逸らす前に彼女が口を開いた。

『先輩、今日はありがとうございました。
すごく楽しかったです』

すごい、思っていたことも同じだった。

それが余計嬉しくて、顔が緩むのを感じながら言った。

JH「うん、俺も」