288話 ごめんね ページ40
＊
会計を済ませ、怜奈は買い物袋を2つ持って辺りを見回す。
氷浦と明日人の姿が見当たらない。
メモに書かれた買い物は全て買い終え、あとは帰るだけなのだが。
再び買い物コーナーに戻り、2人を探す。
すると、一番端のコーナーに明日人と氷浦の姿があった。
A「明日人、氷浦。
そろそろ帰らないと…」
買い物袋を持ちながら駆け寄ると、怜奈は2人の様子を見て首をかしげる。
A「何してるの？」
稲森「あ、怜奈」
ポンポンと肩を叩くと、明日人は怜奈に目を向ける。
そして、明日人は「怜奈も、あれ見て」と言いながら、買い物コーナーの棚の上を指差す。
そこには、棚の上に数個の青い帽子が置かれてあった。
見覚えのある帽子に、怜奈は眉をググッと寄せながら目を細める。
A「あの、帽子！」
どこかで見たことのある帽子だと思ったら、それは
この前会った無敵ヶ原 富士丸が被っていた帽子だった。
あのラフプレーに、散々な目にあった怜奈は、顔を引きつらせる。
A「嫌な思い出が蘇る…」
苦虫を噛み潰したような表情を浮かべる怜奈に、明日人は苦笑する。
稲森「一番酷い目にあってたもんね…」
とはいえ喧嘩を売って真っ先に突っ込んでいったのは無敵ヶ原の方ではなく怜奈の方だ。
今ツッコミを入れたら、返り討ちにあう。
そう予想した明日人は、これ以上は言わずに黙っていた。
そんな中、明日人の隣にいた氷浦はある考察を立てる。
氷浦「まさか、アイツはこの辺りにいるんじゃ…」
たしかに、同じ帽子が販売されているとなると、その可能性は大いにある。
氷浦の考察に、怜奈はうーんと唸りながら考え込む。
A「あ、そうだ。
買い物終わったから、そろそろ帰ろうって風丸さんが言ってたよ」
伝言を伝えると、3人はゆっくりと店を出た。
氷浦「怜奈…」
足をピタリと止めて氷浦は怜奈を呼び止める。
怜奈は「な、なんでしょうか…」とカチコチに固まった表情になりながら答える。
すると、氷浦はギュッと目を閉じながら頭をガバッと下げた。
氷浦「この前は、ごめん！
俺、気が狂ってて…」
何度もごめんと謝りながら頭をペコペコ下げる氷浦。
怜奈は目をパチパチと瞬きさせると氷浦の背中をポンと軽く叩く。
A「私も避けちゃってごめんね…」
「カウントはしなくていいから」と、はにかみながら笑顔を見せる怜奈。
案の定、氷浦の頬は淡い桜色に染まった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 122人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
れいな(プロフ) - 空木さん» ありがとうございます^_^これからもたくさん更新して皆さまに喜んでいただけるような作品を作っていきたいと思います。空木さんも、どうぞ応援よろしくお願いします^_^ (2018年11月11日 21時) (
レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
空木(プロフ) - 楽しく読ませて頂いています！これからも更新頑張ってください(´∀｀) (2018年11月11日 18時) (レス) id: b6e943139e (このIDを非表示/違反報告)
れいな(プロフ) - mikakokapoohsanさん» 人によると思います多分。人の性格や好みは何通りもあるといいますし、結果的に人によりますね^_^多分。 (2018年11月10日 15時) (レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
れいな(プロフ) - 楓さん» あー、そういえばそんなのがあると言っていましたね。検討してみたいと思います^_^ (2018年11月10日 15時) (レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
mikakokapoohsan(プロフ) - 玲奈て可愛いですか？ (2018年11月10日 13時) (レス) id: 4fa9e9ab53 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：れいな | 作成日時：2018年10月24日 21時
