番外編 ヒロトさん ページ22
＊
灰崎とヒロトを部屋に送り届け、怜奈は自室に戻る。
ジャージを脱いでティーシャツと短パンに着替えて、ダンベルを使って筋トレをする。
数十分後、ドアをコンコンとノックする音が聞こえる。
A「はーい」
ガチャリとドアを開けた瞬間、額にゴンという音と共にピリリと痛みが襲う。
その鈍い音は、明らかに誰の頭と頭がぶつかった音だった。
怜奈は後ろによろけて床に尻餅をつく。
ヒロト「いって…」
ぶつかった主はヒロトだった。
ヒロトは頭を押さえながら、床に手をつく。
A「ちょっと、ヒロトさん…。
頭打ったじゃ…」
パチパチと瞑っていた目を開くと、鼻と鼻がくっつく距離までヒロトが接近していたことに気がつく。
この体勢は、明らかにヒロトが怜奈の上に覆いかぶさっている状態だ。
怜奈の顔は熱を帯びるように徐々に真っ赤に染まっていく。
しかし、ヒロトは目をパチパチと瞬きさせながらボソッと呟いた。
ヒロト「色気のねぇ顔…」
A「なっ…！」
その直後、ヒロトの頬をバシンッと叩く鈍い音が部屋中に聞こえた。
＊
怜奈はヒロトを部屋に入れると、椅子に座らせる。
ヒロト「……」
ヒロトはムスッとしながら、椅子にもたれかかる。
ただ先ほどとは少し違う容姿だった。
怜奈に頬をバシンと叩かれたヒロト。
目の上にある青いイナズマのマークに被さるように、頬は真っ赤に腫れていた。
A「すんごい顔……」
プッと吹き出しそうになると、怜奈は口元を手で押さえる。
ヒロト「お前が叩いたからだろ！」
しかし、叩いてしまったのは少し申し訳なかったと思い、怜奈は軽く謝ると自分のベッドに腰掛けた。
A「それにしても、ヒロトさんが私に用があるなんて珍しい。
サッカーのことで相談？
それとも灰崎くんのこと？」
怜奈はベッドから降りて、何か飲み物はないかと冷蔵庫の中を探る。
ヒロト「だから…呼ぶなって」
A「ん？」
ボソッと呟いた言葉に、怜奈は首をかしげる。
ヒロト「ッだから！
さん付けすんなって言ってんだよ」
そう言いながら頭をガシガシとかきむしる。
A「さん付けで呼ぶなって…。
私がヒロトさんって呼ぶこと気にしてたの？」
その一方で、怜奈は予想だにしていない展開にポカンと口を開ける。
ヒロトは「同い年なのに、さん付けは変だろ！」と声を上げた。
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れいな(プロフ) - 空木さん» ありがとうございます^_^これからもたくさん更新して皆さまに喜んでいただけるような作品を作っていきたいと思います。空木さんも、どうぞ応援よろしくお願いします^_^ (2018年11月11日 21時) (
レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
空木(プロフ) - 楽しく読ませて頂いています！これからも更新頑張ってください(´∀｀) (2018年11月11日 18時) (レス) id: b6e943139e (このIDを非表示/違反報告)
れいな(プロフ) - mikakokapoohsanさん» 人によると思います多分。人の性格や好みは何通りもあるといいますし、結果的に人によりますね^_^多分。 (2018年11月10日 15時) (レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
れいな(プロフ) - 楓さん» あー、そういえばそんなのがあると言っていましたね。検討してみたいと思います^_^ (2018年11月10日 15時) (レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
mikakokapoohsan(プロフ) - 玲奈て可愛いですか？ (2018年11月10日 13時) (レス) id: 4fa9e9ab53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいな | 作成日時：2018年10月24日 21時
