30話 女の子の休日〈 AM10時 〉 ページ32
＊
アツヤ「おい、着いたぞ。いい加減起きろ」
ポンポンと肩を叩かれ、私はゆっくり目を開く。
その場所は、《 水族館 》だった。
A「水族館ってありがちだね」
アツヤ「文句言うな」
そう言いながら、アツヤは手を差し出す。
A「…なに？お金欲しいの？」
アツヤ「バカ、チゲェよ！見れば分かんだろ」
もしかして、手ぇ繋いで欲しいのかな。
繋いで欲しければ、繋いでくれって言えばいいのに。
ハァっとため息をつくと、怜奈はアツヤの手をキュッと握った。
A「これでいい？」
アツヤ「……ん」
ぶっきらぼうに返事をするアツヤ。
繋いでおいて、それは無いと思う。
＊
アツヤ「…まず、どこ行く？」
A「んなもん、知るか。
ウツボでも、ナポレオンフィッシュでもテキトーに見に行けばいいだろ」
マイナーな魚の名前を口にすると、ふんっとそっぽを向く。
アツヤ「…俺、なんか悪いことしたかよ」
A「悪気はないかもしれないけど、言動がいちいち腹立つ。
手ぇ繋いで欲しけりゃ、繋いでくれって言えばいいだろ。
繋いだら繋いだで、返事もそっけないし！」
アツヤ「そ、それは悪かったって。
俺だって、色々考えてたんだよ」
A「考えてたって、なにを？」
ジリジリと詰め寄りながら、問い詰める。
すると、アツヤは顔を真っ赤にさせながらボソッと呟く。
アツヤ「手ぇ繋ぐとか…緊張するしよ。
お前だって無理矢理は嫌なんじゃねーかって」
A「……」
なんだかんだで、色々考えてくれてたんだな。
そっけなかったのは、照れ隠し。
それが私の彼氏だ。
31話 女の子の休日〈 AM12時 〉→←29話 女の子の休日〈 AM8時 〉
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- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
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西 - この方角に福があるはずです
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シホニャン - 凄く面白い！！アツヤヤバス。更新楽しみしています！！ (2020年5月31日 18時) (
レス) id: 39a09b6cce (このIDを非表示/違反報告)
KANA(プロフ) - めっちゃ面白いです！ (2018年10月21日 21時) (レス) id: 7cbd7746b4 (このIDを非表示/違反報告)
れいな(プロフ) - 月兎さん» 応援ありがとうございます。より良い作品になるように頑張ります。まだまだメインストーリーにすら入ってないですからね。今は (2018年8月8日 12時) (レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
月兎 - 主人公さんとアツヤ君のやり取りが、可愛くて大好きです。更新頑張ってくださいね。 (2018年8月8日 11時) (レス) id: e5c4e1b4c5 (このIDを非表示/違反報告)
楓 - 最近髪を切ったんですけど、切る前は腰より下までのびていて、ポニーテールにすると、重くて下に落ちてくるんですよね...(汗)切ったらスッキリしました！！私は髪質がストレートなのでふわっとした髪や、ちょっとくせっ毛なのにも憧れてるんですよ！！ (2018年8月3日 9時) (レス) id: cb7b132aff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいな | 作成日時：2018年7月30日 22時
