26話 好きでいい ページ28
アツヤ「…あのさ」
A「…なに？」
腕の中でモゴモゴと頭を動かしながら、アツヤの声に耳を傾ける。
アツヤ「…好きだ」
A「…んん！？」
不意打ちで囁かれた色っぽい声に怜奈は顔を真っ赤にさせ、慌てて漏れた声を手で塞ぐ。
A「いきなりなに言い出すの」
聞きたくはないが急に言われると動揺してしまうものだ。なんとなく理由も聞かなければいけない気がしたし。
アツヤ「アイツにも言われたんだろ」
アイツ…日高くんのことか。
この束縛男は、もし私がアツヤが好きなんて言ったら気持ち悪いくらいひっついてくるんだろうな。
私はにこっと笑うと、アツヤの肩にポンと手を置く。
A「安心して、私が好きなのは日高くんじゃなくてアツヤだからさ。あはは」
半分からかうようにして肩をポンポンと叩く。
からかいというか本当のことだけど。
アツヤ「……」
A「あれ…」
ちょっとやり過ぎたのだろうか。
アツヤの顔…なんか赤い。
A「あの…アツ…
アツヤ「わりぃ…頭、追いつかねぇ」
真っ赤に染まった顔を隠すようにしてマフラーで覆う。どさっと崩れ落ちるようにしゃがみ込み、私はそんなアツヤを見下ろすしかなかった。
気がつくと、私はポカンと口を開けていた。まさかこんな反応を見せるとは思わなかったから。
沈黙が続く中、アツヤはマフラーで隠していた真っ赤な顔をチラッと見せる。
アツヤ「…本当なのか？」
A「え…あ…えっと」
話を振られあたふたと慌てる怜奈。
アツヤにつられて私の顔まで真っ赤になる。
からかい半分で軽々しく本当のことをを言ったのが間違いだったのか。これでよかったのか。
私まで頭が追いつかなくなってきた。
しかし真実は変えることなどできない。
好きになってしまったものはしょうがない。
私はまんまとアツヤのアプローチに落ちてしまったのだから。
A「…ほんと…ですけど。…す、好きになっちゃダメなの！？」
アツヤ「…っ！」
思っていたことを素直にぶつけると、アツヤは緩みそうな口元を手で覆い隠す。
ちょっと…ちょっとだけ、かわいいと思ったり思わなかったりした。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
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ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
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シホニャン - 凄く面白い！！アツヤヤバス。更新楽しみしています！！ (2020年5月31日 18時) (
レス) id: 39a09b6cce (このIDを非表示/違反報告)
KANA(プロフ) - めっちゃ面白いです！ (2018年10月21日 21時) (レス) id: 7cbd7746b4 (このIDを非表示/違反報告)
れいな(プロフ) - 月兎さん» 応援ありがとうございます。より良い作品になるように頑張ります。まだまだメインストーリーにすら入ってないですからね。今は (2018年8月8日 12時) (レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
月兎 - 主人公さんとアツヤ君のやり取りが、可愛くて大好きです。更新頑張ってくださいね。 (2018年8月8日 11時) (レス) id: e5c4e1b4c5 (このIDを非表示/違反報告)
楓 - 最近髪を切ったんですけど、切る前は腰より下までのびていて、ポニーテールにすると、重くて下に落ちてくるんですよね...(汗)切ったらスッキリしました！！私は髪質がストレートなのでふわっとした髪や、ちょっとくせっ毛なのにも憧れてるんですよ！！ (2018年8月3日 9時) (レス) id: cb7b132aff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいな | 作成日時：2018年7月30日 22時
