20話 爽やか基準 ページ22
＊
合宿が終わり、私達は練習を重ねていた。
「あの、A 怜奈さんですよね？」
A「…え、あ…はい？」
ベンチで休憩をしている怜奈に、知らない男の人が話しかける。
爽やかなルックスでいかにも王子様って感じがプンプンする男だ。
「俺、隣のクラスの日高 久遠です。実はAさんとお話ししてみたくて話しかけたんですけど、ご迷惑でしたか？」
ニコッと白い歯を輝かせながら笑いかける。
A「い、いえいえ。むしろ私こそごめんなさい。私未だに同学年の人の名前全然覚えてなくて…」
日高「なんだそんなことか。俺は気にしてないですよ。
優しい人なんだと安心した怜奈はホッと胸をなでおろす。
日高「…これからゆっくり知ってもらえばいい話ですから」
A「えっ？」
ちゃんと聞き取れなかったのか、怜奈は首を傾げる。
その仕草に日高はクスッと笑うと、怜奈との距離を詰めていき口を開いた。
日高「じゃあ、練習の邪魔になるといけないので失礼しますね」
爽やかな笑顔で彼は去っていった。
突然の展開に怜奈はぽかんと口を開けたまま突っ立っている。
A「あの人…何がしたかったんだろ」
白兎屋「ずいぶん爽やかな人やっぺな〜」
遠くから様子を見ていた白兎屋は、怜奈の元に駆け寄ると日高の後ろ姿を見る。
A「たしかに爽やかだね。士郎くんよりは全然だけど、なかなか顔面偏差値は高いと思う」
すると怜奈は、ニッと口角を上げながらベンチに向かってくるやつを見つめる。
A「アツヤなんて、爽やかの “ さ ”の字も出てこないくらい暑苦しいしね」
アツヤ「悪かったな。爽やかじゃなくてよ」
あれ？
いつもは対抗してくるはずなのだが、やけにおとなしい。
しかも、日高くんの後ろ姿をギロッと睨みつけているように見えるのは気のせいだろうか。
A「アツヤ？どうかしたの？」
アツヤ「……」
黙ったままのアツヤに疑問を抱きながらも、怜奈はアツヤを置いて白兎屋と共にグラウンドに戻っていった。
.
.
アツヤ「今のうちに唾つけておこうってわけか…」
アツヤが呟いた言葉に気づかずに。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
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西 - この方角に福があるはずです
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シホニャン - 凄く面白い！！アツヤヤバス。更新楽しみしています！！ (2020年5月31日 18時) (
レス) id: 39a09b6cce (このIDを非表示/違反報告)
KANA(プロフ) - めっちゃ面白いです！ (2018年10月21日 21時) (レス) id: 7cbd7746b4 (このIDを非表示/違反報告)
れいな(プロフ) - 月兎さん» 応援ありがとうございます。より良い作品になるように頑張ります。まだまだメインストーリーにすら入ってないですからね。今は (2018年8月8日 12時) (レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
月兎 - 主人公さんとアツヤ君のやり取りが、可愛くて大好きです。更新頑張ってくださいね。 (2018年8月8日 11時) (レス) id: e5c4e1b4c5 (このIDを非表示/違反報告)
楓 - 最近髪を切ったんですけど、切る前は腰より下までのびていて、ポニーテールにすると、重くて下に落ちてくるんですよね...(汗)切ったらスッキリしました！！私は髪質がストレートなのでふわっとした髪や、ちょっとくせっ毛なのにも憧れてるんですよ！！ (2018年8月3日 9時) (レス) id: cb7b132aff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいな | 作成日時：2018年7月30日 22時
