82話 ページ44
*
アキノリ「ここだよな。連れ去られた人が見つかった倉庫って」
トウマ「ニュースではそう言ってたよ」
すると、倉庫の奥で若旦那さんが意識を失って倒れている姿を目撃する。私達は急いで若旦那さんのもとに駆け寄る。
どうやら息はあるようで必死に呼びかけると若旦那さんはゆっくりと目を覚ました。そして若旦那さんは辺りを見回すとゆっくりと口を開く。
若旦那「…親父が使ってた倉庫だ」
怜奈「親父さんって…先代が使っていた?」
聞き返そうとした瞬間、姿が見えなかったはずの人食いマグロがゆっくりと姿を見せた。
しかし人食いマグロは先ほどのように突進してこずに、ヒレで倉庫に置いてあったターレを叩く。
若旦那「…親父のターレだ」
若旦那さんはゆっくりとターレに向かって歩み寄ると、ターレの中に海苔の缶を見つける。
若旦那さんは缶の中身を開ける。その中には一冊のノートが入ってあった。
若旦那「…親父流の漬け丼の作り方が書いてある。
何度作っても、どうしても出せなかった親父の味の作り方が!」
その直後、人食いマグロに光が差し私達は目を窄める。そこに現れたのは、魚の形をした妖怪が現れた。
?「よぉ、ノボル!」
若旦那「え…まさか……親父!!?」
アキノリ「人食いマグロってマグロ三昧の大将だったのか!」
*
先代の大将さんの話によると、大将さんはどうしても漬け丼の作り方を若旦那さんに知ってもらいたかったらしい。
それで、若旦那さんの目印であるキーホルダーをしている人を見つけては攫って倉庫に置き去りにしたというのだ。どうやら妖怪になると人の見分けがつかなくなったらしい。
若旦那「親父言ってたもんな。次に生まれ変わったら美味いマグロになって極上の漬け丼にしてもらいたいって」
「おうよ!お客さんの喜ぶ顔が嬉しくてな!そしたら本当のマグロになっちまったみてぇだな!わはははは!」
ナツメ「いや、わははって…」
どこか安心した表情を見せた若旦那さんは親父さんに自分の思っていたことを伝える。
店に客が来なくなったのはグルグル寿司のせいだと決めつけていたこと。若旦那さんが作る漬け丼が美味しくなかったからだということ。
「ノボル、オメェはきっといい寿司職人になれる。
小せぇ頃から誰よりも俺の寿司を食ってきたんだ。
間違いねぇ」
若旦那「…親父」
大将さんは穏やかな表情を浮かべながらアークの姿へと変化した。
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壊(プロフ) - 絵、上手すぎんか?何かの模写ですかね?とても凄いと思います! (3月9日 11時) (レス) @page41 id: 4287a5d613 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 絵うますぎです…そこら辺で上手とか言ってる人より凄く上手…可愛すぎませんか? (9月20日 17時) (レス) @page41 id: be2fe8a188 (このIDを非表示/違反報告)
ぐりーん(プロフ) - 絵が出てきた瞬間に思わず叫んじゃいました…🥲小説も面白いし、見つけることが出来て良かったです😢 (2022年8月4日 15時) (レス) @page41 id: c2e222939c (このIDを非表示/違反報告)
春生まれ - 絵上手すぎません? 神か何かですか? (2022年2月23日 0時) (レス) @page41 id: f9a1a17fc3 (このIDを非表示/違反報告)
フランドール大好き - 上手いですね!すんごい可愛いです! (2021年4月21日 13時) (レス) id: fad690bd23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れいな | 作成日時:2018年6月25日 21時