67話 ページ26
私達の前に現れたのは、顔さけ女の本当の姿。
ナツメの話によると、ナツメが着けていたブローチを見た瞬間元の姿に戻ったらしい。つまりブローチはアズサさんと同じものだったのだ。
その妖怪は、私達をビルから少し離れた公園に連れて行く。
アキノリはその妖怪に「パックン」と名付けたのだが、その小さくて愛らしい姿に怜奈はメロメロだ。
怜奈「かわいいね!さっきの怖い姿とか、顔さけ女の姿とは大違いだよ」
それにハッと気づいたのか、ケースケがパックンに話しかける。
ケースケ「怜奈の言った言葉で思い出したけど、パックンってべっこう飴が好きなんでしょ?」
パックン「いえ、特に好きではありません」
怜奈「あれ?」
情報が間違っていたのかと思い、怜奈は首を傾げる。ケースケも「えっ」と驚きを見せるが、開き直ったように再び口を開いた。
ケースケ「じゃあ、ポマードポマードポマード!」
パックン「…ポマードってなんですか?」
このことからすると、うすらぬらの書き込みは100パーセント正解というわけではないということが分かった。
怜奈「でも、なんでそんなデタラメが生まれちゃったんだろうね」
トウマ「…さぁ」
*
アズサさんは、妖怪になる前のパックン。
つまり食虫植物だったころ、アズサさんからよく
「売れ残り」と呼ばれていたらしい。
口はキツイが、アズサさんは花のことを一番に考えてくれていたという。
トウマ「植物のことが、好きは好きみたいだね」
怜奈「…でも、どうしてアズサさんを襲ったりなんてしたの?」
パックン「そんな!襲ってなんかいないです!
僕はただ、アズサさんを守りたいと思っただけです」
怜奈「守りたい?」
パックン「…実は、そう遠くない未来に、あのビルが崩れ落ちてアズサさんはそれに巻き込まれて…」
怜奈「えっ!?」
パックンは、そんな危険からアズサさんを守ろうとして顔さけ女の姿になってしまったらしい。
ナツメ「アズサさんのことが大好きなのね」
パックン「はい!」
パックンはにこっと笑いながら頷いた。あんな性格のアズサさんだけど、パックン達のことを大切に思ってくれている。
パックンはそのことをちゃんと分かっていたんだ。
その微笑ましい光景に、怜奈は頬を緩ませていると
聞き覚えのある声が聞こえた。
アズサ「コラァー!!顔さけ女ぁ!!」
怜奈「アズサさん!?」
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壊(プロフ) - 絵、上手すぎんか?何かの模写ですかね?とても凄いと思います! (3月9日 11時) (レス) @page41 id: 4287a5d613 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 絵うますぎです…そこら辺で上手とか言ってる人より凄く上手…可愛すぎませんか? (9月20日 17時) (レス) @page41 id: be2fe8a188 (このIDを非表示/違反報告)
ぐりーん(プロフ) - 絵が出てきた瞬間に思わず叫んじゃいました…🥲小説も面白いし、見つけることが出来て良かったです😢 (2022年8月4日 15時) (レス) @page41 id: c2e222939c (このIDを非表示/違反報告)
春生まれ - 絵上手すぎません? 神か何かですか? (2022年2月23日 0時) (レス) @page41 id: f9a1a17fc3 (このIDを非表示/違反報告)
フランドール大好き - 上手いですね!すんごい可愛いです! (2021年4月21日 13時) (レス) id: fad690bd23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れいな | 作成日時:2018年6月25日 21時