青き月光の下で2［妖怪ウォッチシャドウサイド］

番外編6 ページ11

ある日の休日。



怜奈「…トウマくん！お願いがあります」


トウマ「…なに？」


真剣な表情で見つめる怜奈に、トウマは少し
困惑気味だ。



怜奈「…不動明王になって欲しいです！」


怜奈の言葉に、トウマはため息をつく。


トウマ「…また、その件？…悪いけど、戦う時にしかフドウ雷鳴剣は使わないことにしたんだ」



怜奈はガーンと涙目になる。

どうやら、かなりショックだったようだ。



怜奈「…この前の人体模型の怪奇案件で、不動明王を見たときに、あ！って思ったの」



私は夢で見たことをトウマくんに全て話した。




怜奈「…だから、私。不動明王にお礼が言いたくて…」



トウマ「…なるほどね。でも、ここで召喚なんてしたら不動明王はかなり怒ると思うよ」




怜奈「…かなり」




怜奈は頭の中で想像する。


もし、今ここで不動明王が現れたとする。


しかも、召喚した用件がお礼を言いたかっただけ
だとしたら。




この事務所であるアキノリの部屋は、






怜奈「雷鳴鉄槌斬り…」


トウマ「かもね…」




２人はお互い目を合わせる。





怜奈「…わかった。…じゃあ、また今度にする」



ハァとため息をつく。



この力を手に入れて、みんなの役に立てている
のは嬉しいけど。



なんで、私もオーガの所有者に選ばれたのだろうか。



自分の不思議な能力についても、いくつか疑問が
残る。


そりゃあ、ナツメちゃんや、トウマくんや、
アキノリくんや、ケースケくんも特別な力を持っている。



細かいことは、いちいち気にしない方がいいのだろうか。









私は






.








これからどうしていけばいいのだろうか。

54話「わらうドッグマン」→←53話

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