青き月光の下で2［妖怪ウォッチシャドウサイド］

48話 ページ5

＊


アキノリ「妖怪はどこだ？」



ナツメ「これは…」


足元の床にはなぜか泥がたくさんついていた。


そしてナツメは何かわかったのか、人体模型の
ところに向かう。


ケースケ「姉ちゃん？」



ナツメ「足に泥、手にはワックス」



怜奈「…人体模型に妖気が集まってる」



すると、ナツメはケースケの方を向き質問を投げかける。



ナツメ「ケースケ、この学校って創立何年目か知ってる？」



ケースケ「たしか、ちょうど50周年だったと思うけど」


ナツメ「50年経って関節はグラグラ。なんとなくだけど、犯人がわかった気がする」



アキノリ「本当か！？」



ナツメ「この学校を騒がせている妖怪はあなたね！」


ナツメは人体模型をビシッと指差す。



アキノリ「ええ！？」



トウマ「人体模型が？」



ケースケ「いくらなんでもそんなわけ…




「バレちゃいましたか」



ケースケ「あったー！！」





＊






アキノリ「ま、まじで人体模型の妖怪か？」



「いや〜正確に言えば妖怪系人体模型なんですけど……あ」



内臓が床に落ちる。すると、それを怜奈がサッと拾う。



怜奈「…これ、どうぞ」



「あ、ありがとうございます」



人体模型は、内臓をセットする。ナツメは新たに質問を投げかける。



ナツメ「妖怪系…？」



「基本的には人体模型なんですけど、感情があるみたいなんです。落ち込んだり、悲しんだり、メソメソしたり…」



アキノリ「全部ネガティブじゃん」



ケースケ「ていうかさ、オレの友達のこと危険な目に合わせたよね？なんで…」




「だってコージは…恋のライバルだから」



へ？……こい？？



ケースケ「え？てことはマナミが好きなの？人体模型のくせに？」




「いけませんか！？人体模型が人を好きになっちゃ！一体どこの誰が決めたんですか！？そんなの…



グサッ



怜奈「！？」



その瞬間、人体模型に黒い矢が刺さる。



怜奈「し、しっかりして！」



「ぅっああ！…うぅぅぁあああ！！！！」



怜奈「…な、なんで！」



前までは黒い妖気を感じ取れたのに、全然分からなかった。



人体模型は黒いオーラを纏いながら、どんどん大きくなっていく。


私達は一体その場から逃げ出す。




「うわぁあ！！……こぉおじ！…こぉぉおおおじぃいい！！」



人体模型は窓ガラスを突き破り、外へ出て行く。



怜奈「…このままじゃ」




…コージくんが危ない！

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