85話 機能回復訓練 ページ40
＊
「Aちゃ〜ん！俺、頑張るから見ててねぇ！」
『はーい、頑張れ』
私は隅っこで見守ってるからね。
「シラガオンナは参加しねーのかヨ」
伊之助は猪頭の被り物を被ったまま、私をジッと見つめてきた。
私の代弁をするようにアオイさんがキビキビと口を開く。
「氷雨様はあなた方と違って健康です。訓練の必要はありません」
アオイさんは機能回復訓練の為に道場に設備されたあらゆる道具を背に説明した。
「善逸さんは今日から訓練参加ですので、ご説明させていただきますね」
アオイさんは向こうに敷かれたマットを指した。
「まずあちら。寝たきりで硬くなった体を あの子たちがほぐします」
そこにはアオイさんと同じように看病や雑務の手伝いをしている きよちゃん、すみちゃん、なほちゃんがいた。
(あの子達、少し背が伸びたみたい)
二年前は今よりもっと小さな子達だったのに。
時の流れは速いものだな。
「それから反射訓練。湯飲みの中には薬湯が入っています。お互いに薬湯をかけ合うのですが、湯飲みを持ち上げる前に相手から湯飲みを押さえられた場合は湯飲みを動かせません」
マットの隣にあるのは、長机の上に置かれた無数の湯飲み。
長机の前にちょこんと座ったカナヲちゃんがいた。
「……」
相変わらず美人だが、やはり微笑するばかりで何も喋らない。
「最後は全身訓練です。端的に言えば鬼ごっこですね。私アオイと、あちらのカナヲがお相手です」
鬼ごっこかぁ。
遊びみたいですごく楽しそう。
「すみません、ちょっといいですか？」
正座した善逸は低い声を出しながら手を挙げた。
「何かわからないことでも？」
「いや ちょっと。来い二人共」
視線を下に落として炭治郎と伊之助を呼んだ。
「？」
「行かねーヨ」
「いいから来いって言ってんだろうがァァァ！！」
善逸は炭治郎と伊之助の服を掴んで無理やり引きずる。
「来いコラァ！！クソ共が！！ゴミ共が！！」
うわぁ、めちゃくちゃ怒ってる。
善逸は二人を引きずり外へと連れ出した。
「…なんなんですか。あの人は」
アオイさんイライラしてる。
連れ戻さないと。
『すみません、様子見て来ます』
炭治郎と伊之助も連れて行って、
一体何をしてるの？
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れいな(プロフ) - BTてっちゃんさん» ありがとうございます〜！この作品大好きって言ってくれる方がいて本当に嬉しいです。語彙力とか全然ない作品ですが、どうかこれからもご愛読のほどよろしくお願いします！ (2019年12月29日 21時) (
レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
BTてっちゃん(プロフ) - 善逸が可愛すぎてニヤニヤが止まりません！wこの小説大好きです！！更新頑張ってください！応援しています！！ (2019年12月28日 16時) (レス) id: 5f75657117 (このIDを非表示/違反報告)
れいな(プロフ) - ぽんかんさん» いつも作品を読んでくださりありがとうございます。この二人の関係はのちのち変化していく予定です。めちゃくちゃ祈っててください！！ (2019年12月26日 17時) (レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
れいな(プロフ) - みるくさん» ありがとうございます。展開はどうするかはあやふやなんですけど ゆっくりお話を進められたらいいなと考えています。 (2019年12月26日 17時) (レス) id: 671d3c390e (このIDを非表示/違反報告)
ぽんかん(プロフ) - いつも更新楽しみにしています！風柱の2年前の行いは、きっと理由があってのことなのですよね、！仲間思いの風柱は無闇に隊員を傷つけないと思っています、この後の展開でただの暴れん坊将軍じゃないことが解説されることを祈っております、、！！！ (2019年12月23日 12時) (レス) id: 95123080ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいな | 作成日時：2019年12月16日 22時
